キューバ音楽「ボレロ」とは? ラテン音楽の根幹を深掘り!

ボレロ(Bolero)

こんにちは、Ponmigo(ポンミーゴ)です。

このブログでは、ラテン音楽とラテンダンスについて紹介しています。

 

「ボレロ」ってどんな音楽ジャンル?

キューバの音楽ジャンルに興味がある!

ボレロの踊り方について知りたい!

今回は、ラテン音楽の中でも特に影響力があり、今なお多くの人々に愛されている「ボレロ(Bolero)」について深掘りしていきます。

 

ボレロとは?

ボレロ(Bolero)キューバ発祥ロマンティックで軽快な音楽ジャンルです。一般的に、4拍子で進行するテンポがゆっくりで、情熱的でありながら優雅な雰囲気を持っています。

ボレロの起源については諸説ありますが、最も広く受け入れられているのは、18世紀のヨーロッパから伝わったものがキューバで発展したという説です。しかし、キューバのボレロは、ヨーロッパのボレロとは似ても似つかぬものです。

そして、この「キューバ発祥」として知られるボレロは、後にスペイン語圏の国々、特にメキシコ、プエルトリコ、コロンビア、エクアドル、ペルー、パナマ、ドミニカ共和国、コスタリカ、チリ、ベネズエラに広がり、人気となり、またその成功は世界的に知られています。

 

ボレロの歴史とその進化

ボレロは、キューバで最初に登場したのは19世紀中頃だと言われています。1840年頃にはすでに存在しており、1883年にはキューバのアーティスト、ホセ・サンチェス(José Sánchez)が「トリステサス(Tristezas)」という曲で初めて商業的な成功を収めたとされています。

その後、ボレロはキューバ国内で広まり、1950年代にはラテンアメリカ全体で人気を博しました。特に、キューバ出身の歌手ベニー・モレ(Benny Moré)の存在は非常に大きく、彼はボレロの普及に大きな役割を果たしました。

ちなみに、彼が歌っている曲のなかに、ヤ・ジェゴ・ラ・オラ(Ya llegó la hora)という曲があり、この曲はチャチャチャのおすすめ曲の記事でも書いているので、興味がある方はこちらの記事も見てみてくださいね。

 

ボレロの黄金時代

1940年代から1950年代にかけて、キューバの音楽シーンは黄金時代を迎え、ボレロはその中心にありました。

ですが、1960年代に入ると、サルサ(Salsa)マンボ(Mambo)チャチャチャ(ChaChaCha)といった新しいジャンルが登場し、ボレロは衰退していていきました。しかし、ボレロはメキシコを中心に根強く支持され、今でもメキシコの音楽グループ(マリアッチノルテーニョなど)のレパートリーに組み込まれています。

1990年代には、メキシコの「ルイス・ミゲル(Luis Miguel)」やコロンビアの「チャーリー・サー(Charlie Zaa)」など、有名なポップスターたちがボレロを取り入れたことで、ボレロは新たな形で復活しました。これにより、ボレロは現在も多くの人々に親しまれ続けています。

いろんなアーティストさんたちがボレロの魅力を発信したから今でもボレロという音楽があるんだね!



ボレロの踊り方

ボレロの音楽は、そのリズムとメロディに合わせて、ゆったりとした優雅なダンスが特徴です。ボレロのダンスは、基本的に4拍子のリズムに合わせて踊られますが、そのステップは非常にシンプルでありながらも、非常に情熱的です。

ではここで基本ステップを紹介しますね。

  • 1拍目:向かい合い、体を密着させたまま骨盤だけを動かす
  • 2拍目:素早いステップ
  • 3拍目:もう一度素早いステップ
  • 4拍目:ゆっくりとしたステップ

以下の動画ではボレロの音楽の雰囲気と踊り方がよくわかるので、参考にしてみてくださいね!

 

このシンプルな踊り方は、初心者でも比較的簡単に覚えることができるため、世界中で、あらゆる環境や社会階級の人々に愛され続けています。

余談になりますが、キューバのボレロの歌詞にはロマンチックなテーマや、愛や苦しみに言及したものなど、いろいろなテーマの曲があります。

 

ボレロのスタイル

1920年代から1930年代にかけて、キューバ音楽であるボレロがヒスパニック系カリブ海諸国の人々に受け入れられ、ボレロは他の音楽ジャンルと融合し、いくつかのサブジャンルが誕生しました。2つ以上の音楽が融合してできたボレロ音楽の例としてこれらのスタイルがあげられます。

  • ボレロ・ランチェロ(Bolero ranchero)
  • ボレロ・ソン(Bolero son)
  • ボレロ・モルノ(Bolero moruno)
  • バチャータ(Bachata)
  • ボレロ・リズミコ(Bolero ritmico)
  • ボレロ・チャチャチャ(Bolero cha-cha-cha)
  • ボレロ・マンボ(Bolero mambo)
「ボレロ・ランチェロ」は「ボレロとランチェラの融合音楽」だということや、「ボレロ・チャチャチャ」は「ボレロとチャチャチャの融合音楽」だということは簡単に理解することができますよね。

そして、ドミニカ共和国で発祥したとされている有名音楽「バチャータ」もボレロのサブスタイルだとされているんですよ。

 

また、何かの音楽ジャンルとボレロの融合ではなく、キューバ以外の国で生まれたボレロの音楽もあります。代表的なもので言えば、ファダンゴ(Fandango)やサロン(Salón)などです。これらのスタイルについてはこちらの記事で詳しく解説していますので、興味のある方はぜひあわせて読んでみてくださいね!

 

ボレロの影響と現代の音楽シーン

ボレロは、ラテン音楽の歴史において非常に重要な役割を果たしてきました。その影響は今なお色濃く残っており、ラテン音楽の新しい世代のアーティストたちにも多大な影響を与えています。特に、メキシコやコロンビアなどの国々では、ボレロのスタイルが現在でも人気のある音楽ジャンルとして親しまれています。

また、ボレロはラテン音楽だけでなく、世界中の音楽に影響を与えています。ボレロの優雅でロマンティックな要素は、映画音楽やポップ音楽にも取り入れられ、時代を超えて多くの人々に愛され続けています。

 

まとめ

ボレロは、キューバ発祥のロマンティックな音楽ジャンルであり、その魅力は今でも色褪せることなく、世界中の音楽シーンに影響を与え続けています。ボレロの音楽はその優雅で情熱的なメロディとリズムにより、ダンスとしても非常に人気が高く、世界中の人々に親しまれています。

また、ボレロはチャチャチャ、バチャータ、ワラチャやランチェラなど、多くのラテン音楽ジャンルに影響を与えており、そのことからもボレロはラテン音楽の鍵ともなる重要なものであるということがわかりますね。ぜひ、ボレロの音楽やダンスを通じて、ラテン文化を楽しんでみてくださいね。

 

以上、今回はキューバ音楽「ボレロ」について紹介しました。

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