こんにちは、Ponmigo(ポンミーゴ)です。
今回はメキシコの音楽である、マリアッチ(Mariachi)について紹介します。
マリアッチはどんなもの?
マリアッチ(Mariachi)とは、メキシコで人気のある、ある種の音楽グループの名称です。また、マリアッチという言葉は、音楽、グループ、あるいは一人のミュージシャンを指すこともあります。
メキシコの多くの伝統音楽と同様に、マリアッチも先住民、ヨーロッパ、アフリカの3つの音楽の影響が混ざり合って生まれた音楽です。
マリアッチのグループは、銀のピンがついた服装と特徴的な幅広の帽子という伝統的な衣装で、すぐに見分けがつくといえます。
ちなみに、2011年からは、音楽ジャンル「マリアッチ」はユネスコ世界遺産に登録されました。また、現在では1月21日が「マリアッチの日」に制定されました。
発祥地はメキシコ!
マリアッチの発祥地はメキシコの西部の地域だと考えられており、そのなかでもハリスコ(Jalisco)はこの音楽の発祥の地と考えられていますが、近隣のコリマ(Colima)やミチョアカン(Michoacán)でもこの特殊なスタイルの音楽が発展していると言われています。
またメキシコの先住民族である、コーラ(Cora)、ウィシャリカ(Wixárika)、ナフア(Nahua)、ホイチョル(Huichol)やプレペチャ(Purépecha)の人々がこの音楽と発展に携わっていると考えられています。
1930年代以降、マリアッチの音楽は発祥地からメキシコシティをはじめとする大都市圏に移行し始めました。
マリアッチという名前の由来
マリアッチという名前にはいくつかの仮説があります。
ひとつ目は、マヤ語で「同じ血を引く者」を意味する「mariamchi」などという単語から作られた名前だと考えられています。

確かに、「Mariamchi」と「Mariachi」は似ているよね!
ふたつ目は現在では否定されていますが、1862年にメキシコに侵攻したフランス人が結婚のお祝いにこの音楽を聴いたことから、フランス語で結婚、もしくは結婚式を意味する、「mariage」に由来するとも言われていました。
マリアッチはさまざまな音楽ジャンルに影響がある!?
マリアッチのレパートリーは膨大で、さまざまな地域の曲が含まれています。
現代のマリアッチ音楽はランチェラ(Ranchera)、ボレロ(Bolero)、さらにはクンビア(Cumbia)といった他の音楽ジャンルを取り入れています。
お祝い事には欠かせない音楽!
マリアッチのミュージシャンは、メキシコ、アメリカ、そして中南米の一部で、さまざまな場所で見かけることができます。
そして、この音楽は結婚式や、女の子の15歳の誕生日を盛大に祝うイベント「キンセアニェーア(Quinceañera)」などでよく演奏される音楽です。
実際に、メキシコでの社交行事やお祝い事では、必ずと言っていいほど、マリアッチと一緒にメキシコの歌を歌ったり踊ったりする時間があります。
そのなかでも、有名なのは「ラス・マニャニータス(Las Mañanitas)」だといえます。実はこの曲、メキシコでは「誕生日の歌(ハッピーバースデーソング)の代用」として使われ、メキシコ中の誕生日のお祝いで聴くことができます。
代表的なマリアッチグループ
ここで、いくつかのメキシコで有名なマリアッチグループを紹介しますね!
マリアッチの音楽に興味のある方は、まずこのリストに載っているグループの曲を聴いてみることをおすすめします。
- マリアッチ・バルガス・デ・テカティトラン(Mariachi Vargas de Tecatitlán)
- マリアッチ・インテルナシオナル・グアダラハラ(Mariachi Internacional Guadalajara)
- マリアッチ・ヌエボ・テカリトラン(Mariachi Nuevo Tecalitlán)
- マリアッチ・ロス・カンペロス(Mariachi Los Camperos)
歌詞の内容
マリアッチの歌の歌詞には、土地への愛、住んでいる街、生まれ育った国、宗教、自然、地球、女性、そして国の強さなどが歌われています。
この音楽は、スペイン語とメキシコ西部のさまざまな先住民族の言葉で、メキシコの地域の自然遺産や地域の歴史を尊重する価値観を伝えています。
マリアッチで使われる楽器
マリアッチの演奏では基本的にギター、ベースギター、そしてビウエラという3本のギターと、トランペット2本、バイオリン3本で構成されています。
また、初期の楽団にはトランペットはマリアッチで使われていませんでしたが、20世紀初頭にはトランペットが追加されました。
そしてマリアッチのメンバーは全員歌うことができます。
マリアッチが着ている衣装
伝統的なマリアッチは、麦わら帽子に綿毛布という農民の格好をしますが、1930年以降に登場した現代版では、その国の国技であるチャレリア(charrería)をする騎馬民族の典型であるチャロ(Charro)の衣装を着ています。
これは一般的に、ぴったりとした装飾のついたズボン、短いジャケット、刺繍の入ったベルト、ブーツ、幅広の蝶ネクタイと帽子です。色は黒か白が好まれ、衣装は非常に華麗です。
まとめ
結論として、マリアッチはメキシコのシンボル的存在だといえます。
それは大抵のメキシコ人がマリアッチを知っているという事実と、マリアッチがさまざまなイベント事で演奏しているということからも察せれますよね!
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