こんにちは、Ponmigo(ポンミーゴ)です。
今回はナルココリード(Narcocorrido)または、ナルコ・コリード(Narco Corrido)と呼ばれているコリード(Corrido)のスタイルについて詳しく解説していきます。
この記事はコリード(Corrido)についての記事を読んでから読むとさらに理解が深まるので、こちら☟の記事を先に読むことをおすすめします。
ナルココリードとは?
ナルココリード(Narcocorrido)は1930年代に誕生したメキシコの音楽ジャンルです。
また、ナルココリードはメキシコの民族音楽「コリード(Corrido)」のスタイルで、コリードと同様に、ポルカ(Polka)やワルツなどのリズムの影響を強く受けています。
これは、「麻薬王たちを讃えるバラード」であり、麻薬組織のことについても歌われている、少し驚きの音楽ジャンルです。
ちなみに、当初はナルココリードではなく、「違法薬物密売のコリード(Corridos de tráfico de drogas ilícitas)」と呼ばれていたそうです。

名前を聞いただけでも、すごく怪しそうな音楽ジャンルだなぁ。
ナルココリードは現在もメキシコやアメリカで人気があり、熱狂的支持者がいるそうです。
「ナルコ」の語源
次にナルコという単語の語源についてみていきましょう。
ナルコ(Narco)は通常、麻薬組織や売人、麻薬そのものや、さらには生き方そのものを意味します。
なので、ナルココリードとは、それらのことについて歌ったコリードということになります。
ナルココリードの歌詞の内容
先ほども軽く紹介したように、ナルココリードは、麻薬取引と麻薬密売人の世界の物語などについて歌われています。
なかには、暴力、権力、死、豪華な消費、そして麻薬取引という行為から得られる快楽が描かれているものもあります。
これらについて語っている音楽に大勢の人が熱狂するのは信じ難いですが、実際にたくさんのマニアックなファンがいるそうです。
また、もともと、コリードは情報を伝えるための手段でもあったため、ナルココリードでもその特徴は残っています。
ですので、ナルココリードでは、麻薬関係や犯罪のことについて歌われていますが、決してこれらを推奨しているわけではなく、事件や事実をそのまま歌っているものが多いようです。

じゃあ、ニュースを聴いているのとほぼ変わらないってことだね・・・!?
ナルコ・コリードの歌手たち
次に、ナルココリードの歌手たちについて少し解説しますね。
ナルココリードの歌手たちは常に危険と隣り合わせだといえます。
なぜかというと、ナルコ・コリードの歌手たちは、曲のネタや情報を提供してもらうために、特定の麻薬組織と親しくする傾向があるため、敵対する組織から憎まれ、殺害されてしまう歌手も少なくないからです。
また、成功した麻薬組織のトップはお金を出して、自分達の歌を作らせたりもします。
そのようになると、どうしても曲の内容が「麻薬組織賛美歌」となってしまうため、これも、敵対する組織により殺されてしまう理由のひとつだといえます。
ですが、ナルコ・コリードの歌手として人気になれば、大金が稼げるというので、ナルコ・コリードを歌う若者たちはたくさんいます。

お金のために、命を危険に晒すなんて、私だったら絶対しないけどなぁ。
ナルココリードは放送禁止!?
最後にナルココリードの扱いについてみていきましょう。
ナルココリードの音楽は、内容が反社会的すぎるため、メキシコ国内ではテレビやラジオでの放送が禁止となっています。
そのような状態なのにも関わらず、今でも人気のバンドはワールド・ツアーを行ったり、CDがよく売れたりしているようです。
まとめ
いかがでしたか?
メキシコはマフィアがたくさんいたり、麻薬組織がいくつもあったりするイメージがある方もいると思いますが、そのことに関して歌っている音楽ジャンルがあるのは、驚きだったのではないでしょうか?
ナルココリードはゆっくりめで穏やかな曲調のものも多いので、歌詞も穏やかだと思っていた方もいるかもしれませんが、ナルココリードの歌詞は要注意ですね^^;
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