こんにちは、Ponmigo(ポンミーゴ)です。
このブログでは、ラテン音楽とラテンダンスについて紹介しています。
チリの音楽ジャンルについて知りたい!
「クエカ」と「トナーダ」に違いが知りたい!
「クエカ」と「トナーダ」はよく混同される音楽であるため、今回は、これらの音楽の違いに関する質問についてお答えします。
ちなみに、「ガト(Gato)」という音楽ジャンルも混同されることがあるようですが・・・ガトはアルゼンチン音楽なので、今回紹介する2つのジャンルとは異なります。
この記事を読むことで、クエカとトナーダはそれぞれどのような音楽なのか、そしてこれらの音楽の違いは何なのかを理解することができます。
「クエカ」と「トナーダ」についてそれぞれ解説!
クエカとトナーダの違いについて解説する前に、それぞれを簡潔に解説しますね。
「クエカ」はサマクエカというペルー音楽から派生した音楽!
クエカ(Cueca)は18世紀後半(植民地時代)に生まれた南米の音楽&ダンスで、ペルー音楽である、サマクエカ(Zamacueca)にアフリカやアメリカ先住民のリズムをミックスし、派生したと考えられています。
これは、アルゼンチン、ボリビア、チリなどで伝統的に踊られており、その国々のなかでもチリではとてもよく聞かれている音楽だといえます。
「トナーダ」はスペイン発祥の踊らない音楽!
一方で、トナーダ(Tonada)はスペイン北部で発祥したと考えられている音楽ジャンルで、ラテン音楽としては珍しく、踊らない音楽です。
また、トナーダでは歌詞が重視されている傾向にあります。
この音楽はエクアドルやアルゼンチンを始めとする、南米の国々に根付き、発展し、各国で独自のスタイルとなっていきました。そのため、各国のトナーダには異なった特徴があり、一概にどんな音楽なのかということは説明できません。
「クエカ」と「トナーダ」はなぜ混同されやすいのか?
ここまで読んだみなさんは、
「『クエカ』と『トナーダ』は全然違う音楽ジャンルじゃん!間違うわけない!」
と思われるかも知れませんね。
ですが、これらが混同されてしまうのには、主に2つの理由があります。
- どちらもチリの代表的な音楽
- リズムがほぼ同じ(どちらもワルツのようなリズムで演奏される)
このように混同されてしまう要素はありますが、クエカとトナーダには違いがあるため、見分けるのは可能です。
では、違いについてみていきましょう。
クエカとトナーダの主な違い2選!
クエカとトナーダの主な違いは以下の2つです。
- 踊るか、踊らないか
- 歌が必要か、必要ではないか
違い① 踊るか踊らないか
クエカとトナーダの1つ目の違いは、踊るか、踊らないかです。
クエカは、通常、男女のペアで踊られます。この際、男女はハンカチを右手に持ち、ハンカチを動かしながら、半回転したりなど、華麗な動きをします。
そのため、クエカは音楽ジャンルでありながら、ダンスジャンルでもあります。
一方で、トナーダは踊られません。これは、トナーダが歌詞に重点を置いている音楽ジャンルだからだと言えます。
違い② 歌が必要か、必要ではないか
2つ目の違いは、歌が必要か、必要ではないかです。
クエカでは、歌は必須だと言えます。その内容はさまざまですが、歴史的な出来事、あらゆる延長線上にある愛などについて歌われることが多いです。
一方で、トナーダでは、歌はあってもいいし、なくても大丈夫です。
言い換えると、楽器のみの演奏の場合もあるということです。
ですが、トナーダは歌詞に重点を置いている音楽ジャンルなので、歌詞がないのは、正直、不思議な気もしますよね^^;
ちなみに、以下の記事で紹介したトナーダの曲はすべて歌詞があるものです。
まとめ
クエカとトナーダはどちらもチリでよく聞かれている音楽ジャンルで、混同してしまうこともありますが、これらには違いがあります。
ひとつ目の違いは、クエカは踊る音楽ジャンルであり、トナーダは踊らない音楽ジャンルであること。
そしてふたつ目の違いは、クエカは歌が必須ですが、トナーダは必ずしも必要ではないことです。
クエカとトナーダの音楽的な違いを知りたい方は、クエカとトナーダを聴き比べてみてもいいかも知れませんね!
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