こんにちは、Ponmigo(ポンミーゴ)です。
今回は「南米3大ダンス」のひとつでもある、ペルーのマリネラ(Marinera)のスタイルについて紹介していきます。
マリネラについて簡単に紹介!
まずはじめに、マリネラとは何かということについて簡単に説明しますね。
マリネラ(Marinera)とはペルーの代表的な音楽で、とても優雅、かつエネルギッシュなダンスです。
また、このダンスはスペイン、先住民、アフリカのルーツが混ざり合った音楽でもあります。
そしてこのマリネラには踊られる地域によって少しずつ異なったスタイルがあります。今回の記事では主な地域別スタイルを紹介します。
これらはテンポ、衣装やステップなどのバリエーションによって、地域ごとに独自のスタイルが確立されています。
マリネラ・ノルテーニャ(Marinera Norteña)
最初に紹介する、マリネラのスタイルはマリネラ・ノルテーニャ(Marinera Norteña)です。ノルテーニャというのは「北のもの」という意味合いがあるので、これはペルーの北部のスタイルだと言ってもいいでしょう。
マリネラ・ノルテーニャは機敏で優雅な面もある一方、とても自由で楽しく、遊び心もあるスタイルです。
このスタイルのマリネラはラ・リベルタ(La Libertad)県、ランバイェケ(Lambayeque)県、ピウラ(Piura)県、トゥンベス(Tumbes)県などでよく踊られます。
マリネラ・ノルテーニャは、基本的に楽隊による伴奏ですが、歌うことも可能です。
このスタイルのダンスでは、女性がいたずらやずる賢さで愛情を表現し、男性が相手に求愛し同行し征服するということを終始示しているのだそうです。
マリネラ・ノルテーニャでは、女性は19世紀初頭の北部の村の典型的なドレスを着て、裸足で踊ります。
一方で男性は、織機と糸で作ったポンチョにつばの広い麦わら帽子「チャラン(chalán)」をかぶることが一般的とされています。この時、男性は靴を履いて踊ります。
このスタイルのマリネラの衣装は、ヨーロッパの貴族の服装みたいな感じがするね!
マリネラ・リメーニャ(Marinera Limeña)
次に紹介するマリネラのスタイルはマリネラ・リメーニャ(Marinera Limeña)です。
名前からも想像できるように、これはペルーの首都である、リマ(Lima)のマリネラです。
マリネラ・リメーニャの音楽はマリネラ・ノルテーニャとは異なり、優雅で軽快な踊りで、微妙に速い、茶目っ気のあるリズムが特徴的です。
ちなみに、このスタイルは最も古いマリネラのスタイルだとされており、ギターとカホンのリズムに合わせて、優雅な衣装をまとったカップルが踊ります。
このスタイルを踊る際には男女ともにハンカチを持ちます。
男は右手にハンカチを持ち、左手を相手の女性の腰に当てます。そして女性はハンカチを身につけ、左手でスカートをさりげなく持ち上げています。
また、マリネラ・リメーニャの衣装は、その優雅さと厳しさが際立っています。
女性の場合、シルクやサテンなどのパフスリーブを着用します。そしてスカートの幅はかなり広いですが、マリネラ・ノルテーニャやマリネラ・プネーニャのドレスのようなボリューム感はありません。
男性側の服装は、スーツに白いシャツ、ネクタイと黒い靴が一般的であるといえます。
マリネラ・プネーニャ(Marinera Puneña)
続いて紹介するのは、マリネラ・プネーニャ(Marinera Puneña)です。このスタイルのマリネラは同じくペルーの音楽である、ワイニョ(Huayño)の影響も受けています。
マリネラ・プネーニャはゆったりとしたリズムが特徴的で、アレキパ(Arequipa)やプーノ(Puno)で踊られているスタイルです。
このスタイルのダンスはカップルの求愛がメインだといえますが、リズムはゆっくりで、より落ち着いた雰囲気のあるダンスです。
マリネラ・プネーニャでは、女性は豪華な色とりどりのフリンジ付きショールと伝統的なポレラ(Pollera)、そして白いブラウスと色とりどりのセンターピースを身につけます。また、髪の毛を2本の三つ編みにして華麗に飾り、低い冠の帽子をかぶり、白いブーツを履いています。
一方で、男性は黒いコートと黒または白のズボン、白いシャツ、黒または白のボルサリーノ帽を着用し、肩には色とりどりのショールをかけています。
このスタイルのマリネラは服装や音楽の雰囲気からも、先住民族の影響が大きそうですね。
このスタイルはとても落ち着いており、マリネラ・ノルテーニャやマリネラ・リメーニャとは、別の音楽ジャンルのようですね。
マリネラ・アルキペーニャ(Marinera Arequipeña)
最後に紹介するマリネラのスタイルはマリネラ・アルキペーニャ(Marinera Arequipeña)といいます。
このスタイルは19世紀に生まれた「モントネーロ(Montonero)」という踊りに起源を持ち、マリネラ・ノルテーニャやマリネラ・リメーニャよりもゆっくりとしたリズムで演奏されます。
また、一般的にはとても明るい音楽と歌詞が添えられています。
マリネラ・アルキペーニャを踊る際の女性の服装は、明るい色のスカートかドレス、ハイヒールと麦わら帽子を着用し、ハンカチで引き立てます。
一方で男性は黒いズボンに白いシャツ、麦わら帽子をかぶり、首にはスカーフを巻いています。
まとめ
今回紹介したスタイル以外にも、マリネラのスタイルはいくつかありますが、今回紹介したものが主なスタイルだといえます。
今回紹介していませんが、植民地時代から訓練され、特殊な速歩をするパソ(Paso)という馬を使ったマリネラもありますよ。
ぜひお気に入りのマリネラのスタイルを見つけてみてくださいね!
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