ワイニョ 〜アンデスを代表するペルー音楽について〜

ワイニョ(Huayño)

こんにちは、Ponmigo(ポンミーゴ)です。

このブログでは、ラテン音楽とラテンダンスについて紹介しています。

「ワイニョ」って何?

ペルーの音楽について知りたい!

「ワイノ」や「トロテ」との違いは?

ペルーの代表的な音楽のひとつとして「ワイニョ(Huayño)」があります。これは代表的なアンデス音楽のひとつですが、この音楽について詳しい方は少ないのではないでしょうか?

そこで、今回の記事では「ワイニョ」とはどんな音楽なのかを紹介します。

 

「ワイニョ」はどんな音楽?

まず、ワイニョとはどんな音楽なのか見ていきましょう。

ちなみに、この音楽は「ワイノ(Huayno)」と呼ばれたり、「トロテ(Trote)」と呼ばれたりすることもありますが、どれもほぼ同じ音楽のことを指しています。今回の記事では「ワイニョ(Huayño)」に統一させていただきます。

 

発祥地

ワイニョ(Huayño)はインカ帝国で生まれた音楽で、ペルーやボリビアにいる、ケチュア・アイマラ族に由来する舞踊と音楽のことを指します。ちなみに、ケチュア族も、アイマラ族もペルーやボリビアに住んでいる先住民族のことです。

このことからもわかるように、ワイニョはペルーアンデス山脈の主要なダンスですが、その他にもペルー南部、ボリビア中南部、アルゼンチン北部、チリ北部に位置するアンデス地方でも親しまれています。

また、この音楽はスペインに植民地とされる前から存在していたアンデス音楽だといえます。

 

音楽の特徴

このアンデス音楽&踊りは色々な地域に広がっているため、それぞれの地域で異なった特徴があります。北方はより陽気で、中部はより感傷的で、南方はゆったりしています。

ですが、全体的な特徴としては、五音音階、甲高いケチュア語の歌、独特な踊り、そして地方色が強い事などが挙げられます。

 

いろいろ言うより、聴いた方が早いと思うので、有名なペルーのワイニョの曲を貼っておきますね。

ワイニョの人気

このアンデス音楽「ワイニョ」はスペインの植民地化を経て、今日までペルーでその人気を保っています。実際に、ペルーの首都リマの一部のラジオ局では独占放送されているほどです。

さらに、これはカーニバル、イベントやお祭りなどで踊られる祭典の踊りです。通常、このダンスはリャマの毛で編んだり刺繍を施した非常にカラフルな衣装で踊られます。



ワイニョと関係がある音楽

ワイニョはアンデスの音楽の中でも一際重要な音楽で、なかには「ワイニョは、踊りと歌の機能が混在しており、すべての踊りのモデルである」と言う人もいるほどです。そのため、ワイニョの関係がある音楽はいくつかあります。

 

ワイニョのスタイル

ワイニョと関係がある音楽としてワイニョのスタイルとされている音楽が挙げられます。それぞれのスタイルが異なった意味を持ち、異なった地域で発祥したものだといえます。

以下がワイニョのスタイルとされている音楽です。

  • バリーチャ(Valicha)
  • ワイラシュ(Huaylarsh)
  • コムン・ウアイラルシュ(Comun Huaylarsh)
  • アクシュ・タタイ(Akshu Tatay)
  • チョンギナーダ(Chonguinada)
  • ムリーザ(Muliza)

なかでも有名なのはバリーチャやワイラシュだといえます。詳しくは以下の記事で紹介していますよ!

 

ワイニョから派生してできた音楽

さらに、ワイニョから派生したと考えられている音楽ジャンルもいくつかあります。

例としては、カルヨ(Kaluyo)、カチャルパヤ(Cacharpaya)、メカパケニャ(Mecapaqueña)、パサカジェ(Pasacalle)などの音楽が挙げられます。

カルヨ(Kaluyo)、カチャルパヤ(Cacharpaya)とメカパケニャ(Mecapaqueña)については後日また詳しく記事を書きますね!

 

ワイニョで使われる楽器と歌詞

次にワイニョで使われる楽器と歌詞について見ていきましょう。

楽器

一般的にワイニョは2/4拍子のリズムで演奏されますが、リズム、スタイル、演奏方法や使われる楽器は地域や町によって少しずつ異なります。

ですが、一般的にはケーナレキントハープチャランゴバイオリンなどの楽器が使われます。

他にもアコーディオンやサックス、トランペットなどの楽器を使うバンドもありますよ。

 

歌詞

次に歌詞についてです。

ワイニョの歌詞ではケチュア語アイマラ語スペイン語が混在しています。(私のイメージでは最近はスペイン語のものも結構多い印象です。)

大抵の場合、ワイニョの歌詞は、恋に落ち、男が女に求愛をすることや最愛の人を失った苦しみや失望を歌っています。なので、恋愛のテーマに関することが多いです。しかし、現代の歌詞では、貧困、後進性、順応性、苦痛といった文化のメッセージを過度に強調し、アンデスの住民の人格を変形させ汚損しているものもあります。

ワイニョのメロディーや曲調はとても明るいものが多いので、内容がネガティブなものも多いと知ると、少し不思議な気持ちになります。ですが、それが「アンデス流」なのかもしれませんね。

 

ワイニョの踊り方

最後に踊り方について見ていきましょう。

ワイニョのダンスはインカの人々が好んで踊っていたと言われています。このダンスは他のダンスと異なり、インカでは特別な儀式に使われるダンスでもあるようです。

興味深いことに、この踊りは、踊られる地域とワイニョのスタイルによって変化します。ペアで踊ることもあれば、ペアを中心とした円形で踊ることもあります。いろいろな踊り方がありますが、基本的にワイニョは、熱意、愛、喜び、意欲、人生、精神性を示す陽気で祝祭的な踊りです。

まとめ

ワイニョはペルーを代表する音楽で、インカ帝国の時代から残るとても長い歴史のあるアンデス音楽です。甲高い声で歌われることが多く、独特なステップもとても興味深いですよ。

以下の記事では、ワイニョのおすすめ曲を紹介していますので、ぜひ合わせて読んでみてくださいね。

 

以上、今回はワイニョについて紹介しました。

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