こんにちは、Ponmigo(ポンミーゴ)です。
今回はサヤ・カポラル(Saya Caporal)について解説していきたいと思います。
サヤ・カポラルとは?
サヤ・カポラル(Saya Caporal)とはボリビアの音楽・ダンスジャンルです。
全体的にはとても愉快な音楽と明るいリズムが特徴的です。
そのため、サヤ・カポラルはボリビアの代表的なイベントなどでも踊られます。
例えば、オルロ(Oruro)のカーニバル、フィエスタ・デル・グラン・ポデール(Fiesta del Gran Poder)、フィエスタ・デ・ウルキュピニャ(Fiesta de Urkupiña)などで代表的に踊られます。さらにボリビアの高原地帯での祭りやイベントでも見ることができます。
ちなみにボリビアのオルロのカーニバルは南米三大祭りのひとつであり、リオのカーニバル(ブラジル)やペルーのインティライミ(太陽の祭り)と並ぶ祭りです。
そこではボリビアを代表する、ティンク(Tinku)やサライ(Salay)をはじめとする伝統的な踊りが踊られます。
また、このカーニバルは2009年にユネスコの無形文化遺産に登録されました。
サヤ・カポラルはややこしい!?
サヤ・カポラルはひとつの踊りとして認識される傾向にありますが、実はこれらは「サヤ」と「カポラル」というふたつの別々の音楽ジャンルだといえます。
現在、「サヤ・カポラル」と呼ばれている音楽の9割以上は「カポラル」ですので、「サヤ・カポラル=カポラル」「サヤ=ボリビアのアフリカ系音楽(別ジャンル)」というような感じです。
なんかややこしいなぁ^^;
本来のサヤは、アフリカ系住民が多く住むユンガス(Yungas)地方に伝わるリズムで、奴隷と支配人の関係を示すダンスです。
一方で、カポラルはアフリカ系の音楽の影響も受けてはいるものの、サヤとは異なります。
踊りは女性の色っぽい動きや、男性によるジャンプが特徴的で、衣装もサヤと違いとてもカラフルです。
なぜ、このような異なるジャンルがひとつとして呼ばれるようになったのかという理由はボリビアのフォルクローレグループ、ロス・カルカス(Los Kjarkas)にあります。
というのも、彼らはカポラルのリズムの曲を勘違いして「サヤ」と呼んだことがきっかけだと考えられます。
実際に、ロス・カルカス(Los Kjarkas)の有名な曲である「サヤ・センシュアル(Saya Sensual)」は「サヤ」という単語が曲名がついているのにもかかわらず、リズムはカポラルです。そのため、この曲は多くの人を混乱させた曲だといえます。
このような理由のため、アフロボリビア人は、本物のサヤは現在、サヤ・カポラルと呼ばれているものとは違うという観念を持ち続けています。
サヤ・カポラルについて筆者の考察
私は「サヤ・カポラル」という音楽ジャンルが本当に存在するのか」ということははっきりと答えられません。感覚的にはサヤ・カポラルに値するジャンルはない気がします。
なぜなら、私は「サヤ」と「カポラル」が人々とってあまりにも理解しにくくなってしまったので、人々にわかりやすいように、2つの音楽ジャンルをまとめて「サヤ・カポラル」と呼ばれるようになったのだと考えられます。
なので、「サヤ・カポラル」ではなく「サヤとカポラル」だと思います。
まとめ
結論として、サヤ・カポラルはふたつの音楽ジャンルを一回で呼ぶ、呼び名だといえます。
なので、YouTubeなどで「サヤ・カポラル」と言って演奏している曲も、結局は「サヤ」か「カポラル」のどちらかの可能性が非常に高いです。
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