こんにちは、Ponmigo(ポンミーゴ)です。
このブログでは、ラテン音楽とラテンダンスについて紹介しています。
「クンビア・ぺガッセラ」ってどんな音楽ジャンル?
「グルーポ・ペガッソ」について知りたい!
メキシコのクンビアに興味がある!
突然ですが、皆さんは「クンビア」のスタイルや音楽グループについて、どれくらい知っていますか?
クンビアの世界には多くのスタイルがありますし、クンビアを演奏しているグループもたくさんあります。そのなかでも特に注目すべきグループが「グルーポ・ペガッソ」です。1979年にメキシコで結成されたこのバンドは、独自の「クンビア・ぺガッセラ(Cumbia Pegassera)」を生み出し、メキシコ音楽界に新たな風を吹き込みました。(ちなみに以下の記事でクンビア・ペガッセラについて解説していますよ。)
そこで、今回の記事では、グルーポ・ペガッソの魅力とその歴史を詳しく紹介します。
グルーポ・ペガッソとは?
では、まずグルーポ・ペガッソについてみていきましょう。
先ほども少し紹介したように、グルーポ・ペガッソは、1979年に結成されたグループで、メキシコのクンビアグループとして知られ、特に「クンビア・ぺガッセラ」と呼ばれるクンビアスタイルを生み出したことで有名です。
また、クンビア・ぺガッセラは新しいスタイルと生み出しているため、一部の人はこのグループのことを「伝説のグループ」だと言っているそうです。
ペガッソスタイル
グルーぽ・ペガッソには「ペガッソスタイル」と呼ばれる独自のスタイルがあります。
これはオルガンメロディーを重視し、左右の音符の間を10音違いで演奏する独特のスタイルを持っています。そのため、グループの音楽は耳に残りやすく、聴きやすいと評判です。
グルーポ・ペガッソのメンバー構成
では、次にグルーポ・ペガッソのメンバー構成について紹介しますね。
グルーポ・ペガッソは、当初5人のメンバーでスタートしました。それは以下の5人です。
- メインボーカリスト:フェデリコ・エステバン(Federico Esteban)
- ボーカル担当:エミリオ・レイナ(Emilio Reyna)
- ベースギター担当:ホセ・サントス(Jose Santos)
- シンセサイザー担当:マリオ・ガルサ(Mario Garza)
- ドラム担当:ビクトル・カマチョ(Victor Camacho)
しかし、3番目のアルバム、エル・ノ・テ・キエレ(Él No Te Quiere)が出された1983年頃にはマリオとビクトルが脱退しました。そして、この二人の代わりとして、新しくドラム担当のビニシオ(Vinicio)とシンセサイザー担当のレジェナルト・フローレス(Reyenaldo Flores)が加わったそうです。
ヒットアルバムと成功の秘訣
彼らのデビューアルバム「ロス・ドス・アマンテス(Los Dos Amantes)」がメキシコでヒットしたことにより、グルーポ・ペガッソは瞬く間に名声を得ました。
この曲を最初に聴いた時、私は「すごくメキシコっぽい!」という印象を受けました。実際にメキシコのグループなので、メキシコっぽいというのは当たり前なのですが。また、この曲はとても落ち着いていて聴きやすいですよね。
そして彼らは、ロス・ドス・アマンテスに続いて、セ・タンバレア(Se Tambalea)というアルバムも作成し、3つ目のアルバム、エル・ノ・テ・キエレ(El No Te Quiere)が出た頃にはメキシコでとても名の知れたバンドになっていました。
グルーポ・ペガッソの音楽は、聴く人々を惹きつけるリズム感と、踊りやすいスタイルで広まりました。その結果、メキシコ国内だけでなく、アメリカにも徐々に広がっていきました。
このグループは名誉のために裁判を起こした!?
グルーポ・ペガッソは、音楽界での成功を収めた後、1985年に大きな分断を経験しました。この分裂のきっかけは、メインボーカリストのフェデリコ・エステバン以外のエミリオ・レイナをはじめとするメンバーがグループを去り、新しいバンドを結成したことでした。これにより、フェデリコはグルーポ・ペガッソを続けるため、新しいメンバーを探さなければなりませんでした。
興味深いことに、この分裂は当時のファンにとってポジティブに受け止められ、「2つの良いバンドが生まれた」と喜ばれていました。そのため、ファンにとってはそこまでネガティブな印象ではなかったようです。
また、エミリオらが新たに結成したバンドは「ペガッソ(Pegasso)」という名前を名乗りましたが、元のグループ名と同じだったため、フェデリコは自身のグループ名を「ペガッソ・デル・ポジョ・エステバン(Pegasso del Pollo Esteban)」に改名せざるを得ませんでした。
このやむを得ない変更がフェデリコには気に入らず、彼は約10年間の法廷闘争を経て「ペガッソ」という名前を取り戻しました。この過程から、彼が「ペガッソ」という名前に対してどれほどの愛着を持っていたかが伺えますよね。ちなみに、フェデリコのグループは、クンビア、ランチェラとマリアッチを融合させたスタイルを持ち、その音楽がおそらく「クンビア・ぺガッセラ」へと繋がっていったのだと思います。
そして、最終的にエミリオの新しいバンドは「エル・ペガ・ペガ・デ・エミリオ・レイナ(El Pega Pega de Emilio Reyna)」という名称になりました。このように、グループの分裂は新たな道を切り開く結果となり、両者がそれぞれの音楽を発展させることとなったのです。
まとめ
グルーポ・ペガッソは、クンビアの新たなスタイル「クンビア・ペガッセラ」を生み出すことに大きく貢献したバンドです。彼らの音楽は、メキシコの音楽要素とクンビアの要素を融合させた魅力的なもので、今なお多くの人々に愛されています。このように、グルーポ・ペガッソの存在はクンビア音楽にとって欠かせないものであり、その影響は今もなお続いていますよ。
個人的にはこのグループが分断してしまったことが少し悲しい出来事のように思えますが、多くの人が二つのグループの音楽を楽しめるのは逆にとても良いことなのかも知れませんね。
以上、今回は伝説のクンビアグループ「グルーポ・ペガッセラ」について紹介しました。
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