こんにちは、Ponmigo(ポンミーゴ)です。
このブログでは、ラテン音楽とラテンダンスについて紹介しています。
コロンビアのサルサについて知りたい!
「世界のサルサの首都」で踊られているサルサについて知りたい!
サルサ・カレーニャってどんな踊り?
ラテン音楽やラテンダンスが好きな方であれば、「サルサ」という音楽&ダンスジャンルについて知っている方も多いと思います。そして、サルサには様々なスタイルがあるということについてもご存知かもしれませんね。ですが、「サルサ・カレーニャ」というスタイルについて詳しく知っている方は少ないと思います。そこで、今回の記事では、コロンビアのサルサ「サルサ・カレーニャ」について詳しく紹介していきます。
ちなみに、サルサのスタイルについては以下の記事でも解説していますので、あわせて読んでみてくださいね。
サルサ・カレーニャとは?
では、サルサ・カレーニャについて紹介していきますね。
サルサ・カレーニャ(Salsa Caleña)は、コロンビアのカリという場所に起源を持つサルサスタイルです。このスタイルは、そのエネルギーやスピード、アスレチックな動きなどが際立っており、早い回転、複数のターン、そして足や脚に焦点を当てた動きが特徴です。これは独自のスタイルを持ちながらも、キューバのサルサの影響を受けており、他のスタイルの要素も融合しています。
ちなみに、コロンビアのカリは「世界のサルサの首都」とも呼ばれており、この都市で一番踊られているサルサがこの記事で紹介している「サルサ・カレーニャ」です。
サルサ・カレーニャの歴史的背景
ではサルサ・カレーニャの歴史についてもみていきましょう。
サルサ・カレーニャの歴史は、20世紀中頃にさかのぼり、キューバのリズムがカリに到達したことが始まりだといえます。特に1958年のカリのフェリアと呼ばれるお祭り以降、カリは独自のスタイルを発展させ始め、1970年代に入るとサルサブームが訪れ、カリの街中でサルサのリズムが響き渡るようになりました。
さらに、1970年代から1980年代にかけて、カリは「サルサのメッカ」や「世界のサルサの首都」として世界的に認知されるようになりました。この時期、サルサは単なる音楽ジャンルにとどまらず、カリ市民のライフスタイルそのものとなり、ダンスの仕方や音楽の感じ方、そして身体の動きが「バイレ・カレーニョ(Baile Caleño)」として知られるスタイルへと進化していきました。ちなみに、サルサ・カレーニャはもともと貧困層によって道端などで踊られていましたが、現在では地理的、階級的な境界を越え、全世界で愛されています。
また、1974年にはカリで世界サルサ選手権が始まり、国際的なイベントとしての地位を確立しました。私(筆者)も2024年度のカリの世界サルサ大会を見に行ってきました。その会場でのアナウンスによると、2024年の大会に出場しているのは1200人以上で、国内外のダンサーが集まっていたようです。
サルサ・カレーニャの特徴
では次にサルサ・カレーニャの特徴についてもみていきましょう。このジャンルには主に2つの特徴があると言えます。それは、リズムの速さとアクロバティックなダンスです。
サルサ・カレーニャのリズムは極めて速く、BPMは150から160ぐらいです。そのためとてもアップビートで、ダンスはエネルギーと魅力に満ち溢れています。
そして、サルサ・カレーニャのダンスでは、アクロバティックなパフォーマンスがされることがあるというのも特徴のひとつです。なので、ダンサーたちは人を投げ渡したり、高速で回転などをしたりし、この動きが観客を魅了するダイナミックなパフォーマンスを展開しています。
カレーニャのダンススタイル
では次にダンススタイルについても見ていきましょう。
サルサ・カレーニャは、一人で踊ることもできますが、ペアで踊ることが一般的です。このダンススタイルは、流れるような動きとリズミカルなステップが特徴で、パートナーとのダンスにおけるコミュニケーションが重要です。
また、このダンスはコロンビアの人々の喜びや情熱を表現する文化的な手段としても踊られますし、地域社会の団結や文化の継承にも関係しています。
サルサ・カレーニャのステップ
サルサ・カレーニャにはたくさんのステップがあり、全部で100種類以上のステップがあると言われています。これらは代表的なステップを組み合わせて作られているものも多く、代表的なステップ(約25種類)を学べば、そのあとは自由に組み合わせて踊ることができます。ちなみに、サルサ・カレーニャのなかで特に有名なステップはプンタ・タロン(Punta talón)やピケス(Piques)だと言えます。
私は本場「カリ」にサルサ・カレーニャを約4ヶ月学びに行きました。私が実際にカリに行って学んだ経験を活かし、サルサ・カレーニャの代表的なステップについて、こちらの記事にまとめましたので、よかったら読んでみてくださいね。
サルサ・カレーニャのダンス動画
以下のサルサ・カレーニャのダンス動画を貼っておきますね。
サルサ・カレーニャの影響力
サルサ・カレーニャは、カリとコロンビアの文化において重要な役割を果たしています。これは、喜び、情熱、創造性の表現であり、カリの人々(一般的には「カレーニョ」や「カレーニャ」と呼ばれる)のアイデンティティを体現しています。
また、2017年には、サルサ・カレーニャはコロンビア文化省によって無形文化遺産に指定され、サルサ・カレーニャがコロンビア文化の重要な要素だということが示されました。さらに、このスタイルは国際的にも認知されており、多くのサルサフェスティバルで紹介されていたり、有名人が踊ったりもしています。
サルサ・カレーニャの現在
現在サルサ・カレーニャはコロンビア(特にカリ)において、クラブ、ダンススクール、特別なイベントで広く踊られています。カリは「世界のサルサの首都」として知られ、多くの人々がサルサ・カレーニャを学ぶために訪れ、このコロンビア文化を体験しています。
私自身も約4ヶ月コロンビアカリに滞在し、ダンス教室に通ったり、クラブで踊ったりするなかで、本当にサルサ・カレーニャがカリの人々の日常生活に深く結びついていることを実感しました。
重要なアーティストとグループ
サルサ・カレーニャには、多くの影響力のあるアーティストやグループが存在します。以下にリストとして紹介しておきますので、興味のある方は彼らの音楽を聴いてみてくださいね。
ちなみに、私のおすすめはグルーポ・ニチェです。私のカリ滞在中に運良く、グルーポ・ニチェのコンサートがあり、本当に素晴らしいグループでした。歌声や演奏はもちろん、会場の盛り上げ方やつなぎのトークの全てプロだと感じました。
- グルーポ・ニチェ(Grupo Niche):サルサ・カレーニャの代表的なグループで、数多くのヒット曲がある。
- カリ・フロー・ラティーノ(Cali Flow Latino):新しいスタイルを取り入れたグループで、若者に人気。サルサ・チョークの曲も多数ある。
- オルケスタ・グアヤカン(Orquesta Guayacán):伝統的なサルサの要素を大切にしつつ、現代的な要素も取り入れている。
- カリプソ(Calipso):サルサとカリブ音楽の融合を楽しめるグループ。
まとめ
サルサ・カレーニャは、コロンビアカリから発祥した音楽とダンスのスタイルであり、コロンビアの人々にとってもとても重要な音楽です。サルサ・カレーニャはそのリズムの速さやアクロバティックな動きで、世界中から関心を集めているダンスだと言えます。
実際、私もカリに踊りに行って、このダンスは本当に魅力的だと感じました。なので、このダンスはこれからも新たなアーティストやダンサーによって進化し続け、世界中の人々に愛され続けると思います。
ぜひ、この機会にサルサ・カレーニャの音楽に触れたり、踊ったりして見てくださいね。
以上、今回はコロンビアカリの音楽&ダンスジャンル「サルサ・カレーニャ」について紹介しました。
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