こんにちは、Ponmigo(ポンミーゴ)です。
このブログでは、ラテン音楽とラテンダンスについて紹介しています。
「ボンバ」と「プレナ」の違いは?
プエルトリコの音楽ジャンルについて知りたい!
今回は、「ボンバ(Bomba)」と「プレナ(Plena)」の違いについて解説していきます。
この記事を参考にすれば、もう「ボンバ」と「プレナ」の違いに間違うことはありませんし、プエルトリコの人々と楽しいラテン音楽トークができるようになるはずです!
それぞれの音楽について簡潔に紹介!
「ボンバ」と「プレナ」の音楽の違いについて紹介する前に、それぞれどんな音楽なのかということを簡潔に紹介しますね。
ボンバ:プエルトリコの黒人奴隷の人々によって作られた音楽
まず、ボンバについて紹介します。
ボンバ(Bomba)はアフリカが起源の、プエルトリコの音楽ジャンルです。
16世紀にアフリカから拉致され、アメリカ大陸に連れてこられた黒人奴隷の人々によって伝わった音楽です。
【特徴】ボンバは演奏というよりも「リズム」!
ボンバの特徴としては、他の音楽ジャンルに比べると、「演奏」という要素より、「リズム」という要素が際立っていることです。
そのため、ボンバのリズムは非常に多様で、それらのリズムスタイルはとても細かく分けられており、それぞれ異なる感情を表しています。
それぞれのスタイルの発祥地はもちろん、テンポなども違っているので、とても興味深いですよ。
なかでも、メインのスタイルだと考えられているリズムは
- シカ(Sicá)
- ユバ(Yubá)
- クエンベ(Cuembé)
- オランデ(Holandé)
の4つがあります。
以下の記事では、それぞれのスタイルとリズムを紹介しているので、ボンバのリズムを知りたい方は、ぜひ合わせて読んでみてくださいね。
プレナ:元々は「ボンバのリズム」にタンバリンを合わせた音楽
次にプレナについて紹介します。
プレナ(Plena)は、1875年頃にプエルトリコのポンセ(Ponce)という地域周辺で生まれた、音楽です。
これはプエルトリコで人気のある音楽ジャンルのひとつでもあります。
また、プレナは元々、ボンバのリズムにパンデレタ(Pandereta)を合わせただけのシンプルなものでした。
【特徴】プレナにはちょっと変わった別名がある!
プエルトリコ音楽である「プレナ」には別名があります。
その名も、スペイン語で「歌われる新聞」を意味する「ペリオディコ・カンタード(Períodico Cantado)」。
これはプレナは歌詞のなかで、しばしば重要な時事問題を扱っているためにつけられた別名だといえます。
ボンバとプレナの3つの違いとは?
まず、ボンバとプレナの違いが分かりにくい理由として、これらは「歴史的、そして音楽的な理由で結びつけて考えられていることが多い」ということが挙げられます。
実際に、この2つの音楽ジャンルは、「ボンバ・イ・プレーナ(Bomba Y Plena)」という1つの用語として呼ばれることもあります。
そんなボンバとプレナには主に3つの違いがあります。
それは以下の通りです。
- 使われている楽器
- ダンスが必須かそうではないか
- 歌詞の内容
では、それぞれの違いを詳しく見ていきましょう。
使われている楽器が違う!
1つ目の違いは使われている楽器だといえます。
ボンバはバリレス(Barriles)と呼ばれるコンガのような樽型の打楽器で演奏されます。
ですが、プレナはパンデレタを使って演奏されています。再確認ですが、「パンデレタ」とはタンバリンのようなハンドドラムです。
どちらもドラムなので、音だけでは聴き分けづらいですが、演奏動画を見てみると、しっかりと違いが分かりますよ。
そのため、「バリレス」が使われているか、「パンデレタ」が使われているかで、ボンバかプレナかを見分けることができます。
☟ボンバ(バリレスでの演奏)参考記事:「ボンバ」のおすすめ曲
☟プレナ(パンデレタでの演奏)参考記事:「プレナ」のおすすめ曲
「ダンサー中心の音楽」と「演奏中心の音楽」
2つ目の違いはダンスが必須かそうではないかです。
ボンバは一般にダンサーなしで演奏されることはありません。
しかも、ボンバの演奏はダンサーの動きに合わせて即興で演奏されることも多く、ダンサー中心の演奏です。
一方で、プレナは踊ってもいいですが、歌詞とメロディがより重視されます。
そのため、ダンサーがいなくても大丈夫ですし、踊るとしてもペアで踊るという極めてシンプルな振り付けのみしかありません。
実際に、先ほど紹介した演奏動画でも、ボンバでは楽しそうに踊っているのに対して、プレナでは演奏のみとなっています。
歌詞の内容が全然違う!
3つ目のボンバとプレナの大きな違いは歌詞だといえます。
正直に言ってしまうと、この違いはスペイン語が理解できないと、分からないと思います。
とはいえ、歌い方の雰囲気からどんな内容かを想像することは可能ですよね。
例えば、ボンバでは、歌がない演奏もありますし、ひたすら同じ歌詞を繰り返している時もあります。
そのため、ボンバの歌詞は基本的には盛り上げることがメインとなっており、内容はそのまで濃くないものが多いです。
ですが、プレナの演奏では、歌詞のリピートもありますが、リピートではない部分も多いです。
なので、いろいろな内容を歌っていることが想定できますよね。
実際に、「歌われる新聞」という別名を持つ音楽ですので、いろいろな時事ネタなども歌っています。
時事ネタってことは「今日はどこどこでなになにという事件が起こりました。」って歌ってるってこと???
ですので、スペイン語が理解できなくても、歌い方や雰囲気から、歌詞の内容の違いは理解できるかもしれません。
ボンバとプレナ どっちがおすすめ?
では、結局ボンバとプレナのどちらがおすすめなのでしょうか?
どちらがおすすめかということは、それぞれ好みがあると思うので、一概に言えませんが、ダンスが好きであれば、ボンバでしょう。
また、どちらも活発な音楽ではありますが、プレナの方が若干落ち着いているので、少し静か目な音楽が好みの方はプレナの方がおすすめです。
ちなみに、著者はどちらの音楽も好きですが、どちらかひとつを選ぶのであれば、ボンバです!
というのも著者は大のダンス好きですし、盛り上がれる音楽の方が気分も上がる気がします。
まとめ
ボンバとプレナはどちらもプエルトリコ音楽で、雰囲気も似ているので、違いが分かりにくいですよね。
ボンバはプエルトリコの音楽で、演奏というよりもドラムの「リズム」が強調されていることが特徴的です。
また、ダンサーが音楽全体をリードする構図になっています。
プレナはボンバと同じく、プエルトリコ音楽ですが、歌に焦点を当てているため、歌詞の内容が濃いことが特徴として挙げられます。
そして、ボンバとプレナの大きな違いは以下の3つです。
- 使われている楽器
- ダンスが必須かそうではないか
- 歌詞の内容
今回はボンバとプレナの違いを紹介しました。
ボンバとプレナの違いを演奏を通して確認したい方や、ボンバとプレナの音楽を聴き比べてみたい方は以下の記事もどうぞ。
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