エクアドルの歴史を物語る音楽リズム「ボンバ・デル・チョタ」について紹介!

Bomba ボンバ・デル・チョタ(Bomba del Chota)
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こんにちは、Ponmigo(ポンミーゴ)です。

このブログでは、ラテン音楽とラテンダンスについて紹介しています。

 

「ボンバ・デル・チョタ」はどんな音楽?

エクアドルの音楽ジャンルについて知りたい!

今回は、エクアドルのボンバ(Bomba)、通称ボンバ・デル・チョタ(Bomba Del Chota)について解説していきます。

 

この記事を参考にすれば、エクアドルのボンバとはどんな音楽なのかが丸わかりですし、エクアドル音楽の知識も増えますよ!

 

エクアドルの「ボンバ」はどんな音楽?

まずはじめに、エクアドルのボンバについてみていきましょう。

 

通称「ボンバ・デル・チョタ(Bomba Del Chota)」

エクアドルのボンバは一般的に、「ボンバ・デル・チョタ(Bomba Del Chota)」と呼ばれます。

これは、スペイン語で「チョタのボンバ」という意味があります。

 

ここでいう、チョタ(Chota)はエクアドルのインバブラ(Imbabura)州とカルチ(Carchi)州の境にあるチョタ渓谷を指しています。

そして、ボンバ・デル・チョタという名前の通り、ボンバはエクアドルのチョタ渓谷で生まれた音楽のジャンルです。

 

ペルーに「チョタ(Chota)」という地名がありますが、この記事で紹介している、エクアドルのボンバとは関係ありません。

 

また、プエルトリコの有名ジャンルのひとつとしてボンバ(Bomba)という全く同じ名前の音楽がありますが、プエルトリコのボンバとエクアドルのボンバは異なる音楽ジャンルです。



ボンバ・デル・チョタはアフロ・エクアドル文化の歴史を物語る音楽リズム

ボンバ・デル・チョタはチョタ渓谷周辺に住む、サトウキビ農園とその派生物の労働需要を満たすために、アフリカから奴隷として移送されてきた黒人の人々によって作られたリズムです。

 

黒人の人々によって作られた、この音楽はアフロ・エクアドル文化の歴史を物語る音楽リズムで、その歌詞、音楽性、踊りは、その文学と伝統音楽の重要な表現です。

ちなみに、チョタ渓谷では、「歌」も「踊り」もボンバと呼ばれ、アフロ系の人々のアイデンティティを示す文化表現となっています。

 

また、これは黒人の人々が世代から世代へ、彼らが生きてきた歴史的過程、悲しみ、喜び、あこがれ、希望を語り継ぐものです。

 

これはアフロ系エクアドル人に人気な音楽

ボンバはインバブラ州やカルチ州から、首都のキト(Quito)にかけてのアフロ系の人々のコミュニティで非常に人気なエクアドル音楽です。

最近ではアフリカ系の人々だけではなく、先住民やメスティーソの人々にも聞かれています。

 

「メスティーソ」は黄色人種と白人の混血を示します。今回の場合は、ラテンアメリカの先住民族とスペイン系の白人との混血のことを言います。

 

 エクアドルのボンバは無形文化遺産でもある!?

エクアドルのボンバは2020年10月20日に、エクアドルの無形文化遺産に登録されました。

 

これは、エクアドルにおけるアフリカ系の文化遺産のなかで、最も代表的な音楽だといえます。

 

無形文化遺産にも登録されているってことは、エクアドルのなかでも極めて重要な音楽ジャンルってことだよね・・・!?

 

演奏で使われる主な楽器は6つ

次に、ボンバ音楽の演奏で使われる楽器を紹介します。

 

ボンバ・デル・チョタでは、ギターレキント(Requinto)ベースギロオレンジの葉などの楽器とともに、ボンボ(Bombo)と呼ばれる大きなドラムで演奏するのが一般的です。

ちなみに、レキントとは、小型のギターのような楽器です。

 

「『オレンジの葉』が楽器になるってどういうこと?」という方は、以下の動画を確認してみてくださいね。

「オレンジの葉」演奏動画

 

ちなみに、コロンビア音楽「クンビア(Cumbia)」の種類のひとつである、クンビア・サバネラ(Cumbia Sabanera)では、オレンジの葉ではなく、レモンの葉を使って演奏されますよ。

 

さまざまな葉が楽器と変化するのは、とても面白いですし、「自然を上手に活かしているな」と感心してしまいますよね。

 

基本的には、速いスピードで演奏される!?

ボンバ音楽のスピードは、ダンサブルな軽いものから、アフリカ系のリズムによく見られる速いテンションまで様々です。

ですが、基本的にボンバ・デル・チョタは速いスピードで演奏されます。

 

スピード感については以下の動画を参考にしてみてくださいね。

 

ボンバでは頭に瓶を乗せて踊る!?

エクアドルのボンバには少し変わった特徴があります。

それは、アフロ女性が頭の上に瓶を載せて踊るということです。

 

これは、必ずしも瓶を載せないといけないわけではありませんが、瓶を乗せて踊ることが多いです。


この動画での女性は両手を離した状態で、腰を動かしながら踊っているので、とても難易度が高そうですね!

しかも、瓶を落とさないように気を使わないといけないので、踊っている間、高い集中力が必要ですよね。

 

一方で、男性は瓶を頭の上に乗せるような動きをしますが、よくよく見ると、常に手で瓶を支えていますね^^;

 

まとめ

ボンバ・デル・チョタはエクアドルのチョタ渓谷で生まれた音楽ジャンルです。

このエクアドル音楽は、アフロ系の人々にとってとても重要な文化表現となっており、実際に、エクアドルの無形文化遺産としても登録されました。

また、瓶を乗せて踊るアフロ女性の姿も特徴的ですよね。

 

今回はエクアドルのボンバ「ボンバ・デル・チョタ」を紹介しました。

 

「エクアドルのボンバについては理解したけど、同じ名前を持つ、プエルトリコのボンバはどんな音楽なの?」と思った方はこちらの記事もどうぞ。

 

コメント

  1. エリック より:

    エクアドルのボンバ良いですね。

    エクアドルの黒人音楽と言うとエスメラルダス州には、マリンバを使った
    音楽もありますよね。

    ペルーのトンデーロも女性が頭の上に瓶を載せて踊ることがありますね。
    https://www.youtube.com/watch?v=lwHj6_GX45c

    トンデーロはマリネーラの亜種と説明されることがあります。

  2. Pon Pon より:

    エクアドルのマリンバを使った音楽というのは「チグアロ(Chigualo)」のことでしょうか?

    トンデロの動きはマリネラにそっくりで、とても優雅ですよね。
    思わず見惚れてしまいます!

  3. Pon Pon より:

    Marimba esmeraldeña はエクアドルの楽器ですね!

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