サルサ・カレーニャの代表的なステップを徹底解説! 【全25ステップ】

サルサ(Salsa)

こんにちは、Ponmigo(ポンミーゴ)です。

このブログでは、ラテン音楽とラテンダンスについて紹介しています。

 

コロンビアのサルサについて知りたい!

サルサ・カレーニャのステップにはどんなのがある?

サルサ・カレーニャを踊れるようになりたい!

 

今回は「サルサ・カレーニャ」の魅力のひとつであるダンスステップについて詳しく解説していきます。このダンスの基本ステップを理解することで、より深くサルサ・カレーニャを楽しむことができるはずですよ!

 

サルサ・カレーニャとは?

サルサ・カレーニャのステップについて解説する前に、サルサ・カレーニャについて簡単に紹介しますね。

サルサ・カレーニャ(Salsa Caleña)は、コロンビアのカリを起源とするサルサスタイルです。このスタイルは、とても速いリズム(BPM 150〜160)で踊られ、アクロバティックな動きが特徴的です。サルサ・カレーニャの代表的なアーティストにはグルーポ・ニチェ(Grupo Niche)やカリ・フロー・ラティーノ(Cali Flow Latino)があり、現在も多くの人々に愛されています。

ちなみに、これはコロンビアカリのアイデンティティを表現する重要な文化でもあります。実際に、2017年には無形文化遺産に指定されたそうです。

詳しくはこちらの記事でも解説していますので、あわせて読んでみてくださいね!

 

サルサ・カレーニャのダンス動画

ここにサルサ・カレーニャのダンス動画を貼っておきますね。ぜひ、参考にして見てください。

 

サルサ・カレーニャのステップ

では、サルサ・カレーニャのステップについてみていきましょう。

サルサ・カレーニャには多彩なステップが存在し、100以上の異なるステップがあると言われています。ですが、大抵は以下で紹介する代表的なステップを組み合わせてできていますので、以下のステップを全てマスターできれば、おそらくほとんどのサルサ・カレーニャのステップができるようになると思います。

では、代表的なステップをひとつずつ解説していきますね。



バシコ・カレーニョ / バシコ・アトラス・アトラス

最初に紹介するステップは「バシコ・カレーニョ(Básico caleño)」や「バシコ・アトラス・アトラス(Básico atrás atrás)」と呼ばれるステップです。これは通常「バシコ」と呼ばれる基礎ステップです。これはサルサの基本的な動きで、ペアで踊る際の基礎となります。

このステップは斜め後ろにステップを踏みます。なので、男性の場合は、まず左足を後ろに下げ(1)、右足でステップを踏み(2)、最後に左足を元の位置に戻します(3)。一方、女性の場合は逆の足で男性と同じようにステップを踏みます。なので、右足を後ろに下げて(1)、左足でステップを踏んで(2)、右足を元の位置に戻します(3)。このステップをひたらすら繰り返します。

私の経験上、このステップさえ、知っていればカリのクラブなどでも難なく音楽にのって踊ることができます。実際に、私がカリで踊ったとき、このステップしか知らない男性も何人かいましたが、それでも楽しく踊ることができました。

 

バシコ・ラテラル / ラド・ラド

次に紹介するステップはバシコ・ラテラル(Básico lateral)やラド・ラド(Lado lado)と呼ばれるステップです。「ラテラル(Lateral)」と「ラド(Lado)」にはどちらも「」や「」などという意味があります。この名前からもわかるように、これは横に動くステップです。

最初に紹介したバシコは斜め後ろにステップを踏むのが基本でしたが、このステップでは右や左にステップを踏みます。これはサイドに移動する最も簡単なステップだといえます。

 

バシコ・ラテラル・クルサド

次に紹介するステップはバシコ・ラテラル・クルサド(Básico lateral cruzado)です。これは上で紹介したステップに「クロス」の要素が足されたものです。

なので、1ステップ目と2ステップ目はバシコ・ラテラルと同じですが、3ステップ目で足をクロスさせます。これをすることで簡単なステップに少しアレンジが加えられ、よりサルサ・カレーニャを楽しむことができます。

 

バシコ・アデランテ・イ・アトラス / バシコ・エン・リニア

次に紹介するのはバシコ・アデランテ・イ・アトラス(Básico adelante y atrás)、もしくはバシコ・エン・リニア(Básico en línea)と呼ばれるステップです。これは前後に移動する基礎ステップです。

なので、これは通常のサルサのステップと一緒で、片足を前に出す(1)、もう片方でステップを踏む(2)、出していた足を元に戻す(3)という3ステップで構成されます。

(このステップに関しては、YouTubeでわかりやすい動画がありませんでした。いつか、私が踊って貼っておきますね。)

 

ピケス / マルカシオネス

次のステップはピケス(Piques)やマルカシオネス(Marcaciones)と呼ばれます。これは足を片足ずつタップしてリズムを取るステップです。この時、タップする強さやスピードを変えると、さらにサルサ・カレーニャを楽しむことができますよ。

また、上手なサルサ・カレーニャダンサーはタップした足ではない方の足の膝をリズムに合わせて曲げることで、より高度に見せたりする人も多いです。実際に、ここで貼っている動画の男の人も膝を活用していますよね。

 

 

ディーノス

次に紹介するのはディーノス(Dinos)で、これはピケスとも少し似ています。ですがディーノスでは、3ステップ目にタップします。なので、1ステップ目と2ステップ目ではタップをせず、リズムに合わせて足を動かします。

以下の動画の女の人は腰を左右に動かしていますが、彼女の踊り方はどちらかというとサルサ・チョークの踊り方のように見えてしまうので、本来のディーノスではここまで腰の動きは強調しません。

 

スーシキュー

次はスーシキューです。これはアルファベットで書くと、「Susi Q」や「Suzie Q」、「Susy Q」などいろいろな書き方がされていますが、同じものを指しています。

これはサルサ・カレーニャのステップにしては、少し滑らかなステップです。このステップでは、足をクロスした状態にし、前に出している方の足でステップを踏み(1)、もう片方の足でステップを踏み(2)、最後にもう一度前に出している方の足でステップを踏みます(3)。なので、このステップではすべてのステップが足がクロスされている状態で踊られます。

完成系だけをみたい方は動画の2:34あたりから見てみてくださいね!



タロン・チャ

次はタロン・チャ(Talón Cha)といいます。これはダンスの流れを意識したステップです。

これは片足を出しひねり(1)、その後もう片方の足でステップを踏み(2)、最後に最初ひねった足でステップを踏みます(3)。

 

トレンサ

次はトレンサ(Trenza)です。これは先ほどのステップを少し似ていますが、トレンサはより複雑です。これは足が絡まりそうな動きが特徴的で、リズム感と柔軟性が求められます。

ちなみに、このステップは私が一番難しいと感じるサルサ・カレーニャのステップです。特に速い曲であればあるほど、足が絡まるような感覚に陥ります・・・。

これは片足を前に出し、内側から外側へひねります。また、反対側の足でも同じように内側から外側へひねります。あまり一般的ではないですが、このステップのアレンジとして、外側から内側にひねることもあります。

 

ソバディート

ソバディート(Sobadito)はトレンサと似た動きが特徴的です。これは足を前に出して、少しひねりを加えます。

トレンサとソバディートの違いとしては、トレンサは比較的速いテンポの曲の時に使われ、リズミカルでエネルギッシュな動きです。一方で、ソバディートはよりゆっくりなリズムの時に使われ、滑らかに見せることができます。

ちなみに、以下の動画では、つま先をひねるバージョンとかかとをひねるバージョンの2種類を紹介していますが、私がカリのダンス教室で習ったときは、つま先ではなく、かかとでやるように教わりました。

 

パデブレ

次はパデブレ(Padeburé)です。これは前後の動きとタップを組み合わせたステップです。

これは横に動きながら、足をクロスさせていくものです。なので、足をクロスする(1)、その足の横にもう片方の足を置く(2)、足を後ろにクロスさせる(3)、その足の横にもう片方の足を置く(4)、足をもう一度クロスする(5)、その足の横にもう片方の足を置く(6)、最後にタップする(7)という7つのステップで構成されています。

(このステップに関しては、YouTubeでわかりやすい動画がありませんでした。)

 

プンタ・デ・ガルサ

次に紹介するのはプンタ・デ・ガルサ(Punta de garza)です。これはつま先を使ったステップです。

まず、つま先で横でタップし(1)、同じ足で後ろもタップし(2)、その足を前に出し(3)、最後にその足を中心に戻します(4)。ちなみに、この3ステップ目はパタダ(Patada)と呼ばれます。

 

ティテレ

次はティテレ(Titere)です。これは足を上げるような跳ねるステップです。

1ステップ目と2ステップ目では、先ほど紹介したプンタ・デ・ガルサと同じステップですが、3ステップ目で足を跳ね上げます。そして、5ステップ目と7ステップ目で足を少しだけ前に出し、タップします。

 

プンタ・タロン

次はプンタ・タロン(Punta talón)というステップで、これはつま先とかかとを使います

このステップはまず、つま先で横でタップし(1)、そのあと同じ足で前もタップし(2)、最後にその足をクロスさせます(3)。また、以下の動画のように、3拍目と4拍目で「チャチャチャ」というステップを踏むとより高度に見えますよ!

ちなみに、この記事の後半でも紹介しますが、このステップの2拍目では、かかとを使ってもいいですし、つま先を使ってもいいです。

 

プンタ・タロン・コンプリカード

次はプンタ・タロン・コンプリカード(Punta talón complicado)です。「コンプリカード(Complicado)」にはスペイン語で「複雑」という意味があるので、これは先ほど紹介したものをより複雑にしたステップです。

このステップでは、横(1)、前(2)、横(3)、後ろ(4)、横(5)、前(6)、チャチャチャ(7&8)というように足を動かします。これは速い曲で使うと、より高度で複雑に見え、上級感が増すステップだと言えます。



パティネタ

次に紹介するのはパティネタ(Patineta)と呼ばれます。これは足をスライドさせるように動かします

片方の足を出し、そのまま後ろにスライドさせます。この時、スライドさせる足はつま先からスライドするように意識する必要があります。

ちなみに、このステップは個人的に難しいと感じるステップの2つのうちのひとつです。これは見た目はそこまで難しそうに見えないのですが、私がやると形が崩れてしまい少し苦手です。

 

パティネタ・トリプレ

パティネタ・トリプレ(Patineta triple)は先ほど紹介したものの応用です。「トリプレ(Triple)」はスペイン語で「3回」という意味があります。なので、先ほどのスライドの動きを3回繰り返します。

 

ラティーノス

次はラティーノス(Latinos)です。これは前後に動きながらタップするステップです。

ラティーノスの動きは少し複雑ですので、右足で始まる場合のステップを紹介しますね。右足で始まる場合は、右足を左側に蹴り(1&2)、そのあとそのまま右足を右後ろにしステップを踏み(3)、左足でステップを踏み(4)、右足を前に出してステップを踏み(5)、左足でステップを踏み(6)、最後に右足でタップをします(7)。左足で始まる場合も同じですが、すべての動きが反対になります。

(このステップに関しては、YouTubeでわかりやすい動画がありませんでした。いつか、私が踊って貼っておきますね。)

 

クアトロス

次のステップはクアトロス(Cuatros)といい、これは四回のステップを組み合わせたリズム感のある動きです。

このステップでは交互に足を上げますが、その時、前の足に重心がかかるようにステップを踏みます。また、上げる方の足は脹脛につま先が当たるような感じで上げるのが成功のコツだと言えます。

 

この動画の49秒あたりからがそのステップです。

 

クラーベ

クラーベ(Clave)はリズムの基盤を感じることができるステップです。

クラーベではまず、パティネタを1回し(1)、反対側の足でステップを踏み(2)、最初パティネタをした足で反対側の方角にステップを踏み(3)、もう片方の足でタップをし(4)、そのあとは足を交互に踏み(5、6)最後にチャチャチャをします(7&8)。

ちなみに、ここに貼った動画では、3ステップ目で方向を変えていませんが、私がダンス教室で教わった時は、方向を変えるように言われました。これは言葉で言ってもわかりにくいと思うので、いつか私が踊って貼っておきます。

 

カレニート

カレニート(Caleñito)はシンプルでありながらも、楽しさもあるステップです。

カレニートではまず1拍目と2拍目で「バシコ」と同じステップを踏みます。そして3拍目で足を斜め前に出します。なので、1拍目を左足で始めたのであれば、2拍目は右足、そして3拍目も右足を動かす必要があります。この時、2拍目と3拍目に間に小さな左足のステップを入れる必要があります。

 

シクロン

シクロン(Ciclon)はサルサ・カレーニャの中で特にダイナミックでエネルギッシュなステップです。このステップは、回転やリズムの変化を取り入れた動きが特徴で、踊ることで強い表現力を持つことができます。

このステップではまず片足をクロスさせ(1)、その後クロスした足を開き(2)、最後にもう片方の足を開きます(3)。シクロンをもっと複雑にしたステップもありますが、ここでは割愛しておきますね。

 

ミゲリート

次に紹介するのはミゲリート(Miguelito)といい、これは軽やかでリズミカルな動きが特徴的でダンスの楽しさを引き出すことができます。

このステップは少し複雑です。まず、片足を前に出し(1)、次にその足をクロスさせ(2)、その後に同じ足を開き(3)、反対の足でステップをし(4)、そのあとは足を交互に踏み(5、6)最後にチャチャチャをします(7&8)。

 

その他

この他にも様々なスタイルがあり、リハス(Lijas)と呼ばれるステップや、セバスティアン(Sebastián)と呼ばれるものもあります。

私の通ったダンス学校ではリハスは全く練習もしなかったですし、紹介もされなかったので、他のダンス教室ではどうなのかわかりませんが、おそらくマイナーなステップだと思います。

また、セバスティアンに関しては、ここまでで紹介してきたステップの組み合わせのようなものなので、ここでは詳しい説明は割愛します。



サルサ・カレーニャのコツ:ツイスト

サルサ・カレーニャを上手に踊るコツとして「ツイスト」が挙げられます。これは腰を左右にひねることを表します。

また、ペアで踊る際は男性側が手の力加減や手の動きでこのようなツイストを暗示する動きをしてくれることが多いので、このツイストの概念をわかっておくと、ペアで踊る時にとても踊りやすいです。

 

かかととつま先の違い

次にかかとを使う時とつま先を使う時の違いについて紹介します。サルサ・カレーニャのステップの中にはかかとで踊っても、つま先で踊ってもいいものがあります。その代表的な例は「プンタ・タロン」や「カレニート」です。

どちらを使うべきかという正確な答えはありませんが、どちらを使うかは、その状況によって異なると言えます。主に2つのパターンがあるので、それらについて見ていきましょう!

 

踊る人の性別

まず、ひとつ目のパターンは男性か女性かということです。

一般的に、男性はかかとを使って踊ることが多く、女性はつま先を使う傾向があります。

 

ヒールの有無

ふたつ目のパターンはヒールを履いているか、履いていないかということです。

 

サルサ・カレーニャのダンス(特にプロ)では、他のラテンダンスと同様に女性がヒールを履いて踊ることも多いです。その時に、かかとを使って踊ってしまうと、バランスを崩しやすくなってしまいます。

そのため、ヒールを履いている際は基本的につま先を使って踊ります。そして、カジュアルな場所で運動靴などを履いて踊る場合は、かかとを使っても問題ありません。

 

まとめ

サルサ・カレーニャはコロンビアカリのダンススタイルの一種で、リズミカルでエネルギッシュな動きが特徴的です。

サルサ・カレーニャにはたくさんのステップがありますが、大抵のステップは代表的なステップを組み合わせて踊られます。そのため、今回紹介した代表的なステップを練習し、マスターすることで、ダンスの幅がグッと広がります。

この機会にぜひこのコロンビア文化を満喫して見てくださいね!

 

以上、今回はサルサ・カレーニャの代表的なステップについて紹介しました。

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