こんにちは、Ponmigo(ポンミーゴ)です。
今回はメキシコの音楽である、ランチェラ(Ranchera)について解説していきたいと思います。
ランチェラとは?
ランチェラは、メキシコの地方の音楽で、今ではメキシコ音楽の代表的なジャンルのひとつとなっている音楽ジャンルです。
ランチェラは、他のラテンアメリカのジャンルと同様に、支配階級の貴族が持つ文化的な音楽という概念に対する反応として生まれた農民の音楽であるといえ、の音楽は内陸部から都市の中心部へとその人気が広がっていきました。
この音楽は、素朴でロマンチックな過去の懐かしい雰囲気から、進歩的な未来へと向かっていく、メキシコの様子を表現しています。
ランチェラ音楽は、文化的伝統を定義するのに役立ち、今でも多くのメキシコ人にとって誇りである音楽です。
今でも、ランチェラはメキシコの文化の一部であり、結婚式、誕生日や記念日などありとあらゆるお祭りや祝い事に欠かすことのできない音楽となっています。
ランチェラが人気になった理由
ランチェラが人気になった理由のひとつとして、コメディが挙げられます。
1930年代から、メキシコでは何百本もの「ランチェラ・コメディ」が作られました。これは、農村生活の偏見的な見方を、人々のユーモアや音楽とともに国民に紹介する映画でした。
このことをきっかけとして、1950年には、ランチェラ音楽はメキシコで最も人気のある音楽ジャンルと進化しました。
ランチェラの歌詞の内容
ランチェラの歌詞は、愛というテーマが一般的だといえます。
当初の歌詞のテーマは、幸せな恋愛から、片思いの悲しみを含む失恋やその他の愛に関することなど、ロマンチックでセンチメンタルなものが多いです。
また、メキシコ革命に関連したテーマなども登場し、戦いの様子や田舎の生活などについても歌詞で語られることがあります。
その後、カップルの恋愛をテーマにしたものが多くなり、国際化したリズムにありがちな、音楽プロデューサーからの圧力で大衆的なストーリーを語る力が弱くなったといえます。
感傷的なランチェラ歌手の歌声は、聴く人の心をも揺さぶり、時には涙を誘うこともあります。
ランチェラ音楽の特徴
ランチェラの曲は、速くて明るい小節が特徴的なものから、ゆっくりしたテンポが特徴的なものまで、かなり幅があります。
また、プロのランチェラ歌手は、感情移入しやすいスタイルで、詩や行の終わりに音を一体化しそうなほど長く持続させ、フェードアウトして終わるのが一つの大きな特徴であるといえ、これは非常に情緒的なスタイルを確立しているのというのがとても興味深いといえます。
ランチェラを演奏するときの衣装
最初の頃の、メキシコのランチェラ歌手は「マリアッチ(Mariachi)」と呼ばれ、「チャロ・メヒカーノ(Charro Mexicano)」と呼ばれる伝統的な衣装を着用して演奏していました。
メキシコのチャロの衣装は、帽子、短い上着、幅広のズボン、膝丈のスカート、ブーツで構成されています。
また、刺繍や、骨や銀の装飾品やボタンなど、細部にまでこだわった服が目立ちます。
ランチェラには3種類のスタイルがある!?
ランチェラの伴奏に使われるリズムには、現在のヒット曲もクラシックのなかにも存在するスタイルがあります。この基本的なスタイルは3種類あるといえます。
- ランチェラ・バルセアーダ(Ranchera valseada)ー3/4拍子で演奏される
- ランチェラ・ポルケアダ(Ranchera polkeada)ー2/4拍子で演奏される
- ボレロ・ランチェロ(Bolero ranchero)ー4/4拍子で演奏される
これらはそれぞれランチェラと他の音楽を組み合わせて演奏しているといえます。
ランチェラ・バルセアーダはワルツ(Vals)とランチェラを組み合わせたもの、ランチェラ・ポルケアダはポルカ(Polka)とランチェラを組み合わせたもので、ボレロ・ランチェロはボレロ(Bolero)とランチェラを組み合わせたものだといえます。
有名、かつランチェラに貢献している歌手
このメキシコのジャンルの発展には、多くのアーティストが貢献しているといえます。
ランチェラのなかでも有名な人物はビセンテ・フェルナンデス(Vicente Fernández)や、ロラ・ベルトラン(Lola Beltrán)だといえます。
まとめ
結論としてランチェラはメキシコを代表する音楽だといえます。
通常このブログで紹介している音楽は、ダンスジャンルでもあることが多いですが、ランチェラにはあまり踊りのイメージがありません。
もしかしたら、それは私の認識で、実際にはランチェラの踊りが存在するのかもしれませんが、音楽の方が圧倒的に有名ですよね!
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