こんにちは、Ponmigo(ポンミーゴ)です。
今回はウアパンゴ(Huapango)というメキシコの音楽ジャンルについて紹介します。
ウアパンゴとは?
ウアパンゴはメキシコのワステカ(Huasteca)と呼ばれる地域の先住民系の農民たちが作り出し、演奏していたカントリーミュージックです。
これは、ワステカの先住民族が持つ音楽的伝統と、ヨーロッパおよびスペインの音楽的伝統の融合から生まれたものであるといえます。
また、ウアパンゴの起源は17世紀に遡ると考えられています。
語源
ウアパンゴの語源については諸説ありますが、ここでは一番よく知られている説について紹介しますね。
ウアパンゴの語源は、ナワトル(Náhuatl)語の「cuauhpanco(読み方はよくわかりませんが、カウパンコだと思われます)」に由来するようです。
これは、「舞台や壇上」という意味があり、ウアパンゴの踊りが木の台の上で行われることを考慮すれば、この解釈は理にかなっているといえます。
ちなみに、ナワトル(Náhuatl)語というのはメキシコで話される先住民族言語のひとつです。
ウアパンゴのリズム
基本的にウアパンゴのリズムはワルツと同様です。
この音楽は3/4拍子と6/8拍子で演奏され、このようなリズムはダンスに非常に適しているといえます。
ウアパンゴの歌い方
ウアパンゴ音楽は通常二人で歌われます。
時には歌い手が対句を演奏し、交互に歌うこともあります。
この場合、第一歌手が最初の2節を歌い、第二歌手がそれを繰り返す、あるいは別の2節で答えるという形が一般的であるといえます。
ウアパンゴの種類
ウアパンゴには、主に3種類のサブスタイルがあります。
- ウアパンゴ・ティピコ(Huapango Típico)、もしくはソン・ウアステコ(Son Huasteco)
- ウアパンゴ・ノルテーニョ(Huapango Norteño)
- ウアパンゴ・マリアッチ(Huapango Mariachi)
このなかで一番有名なサブスタイルはウアパンゴ・ノルテーニョだといえます。
ノルテーニョもマリアッチもメキシコの音楽ジャンルの種類です。
また、ウアパンゴ・ティピコもしくはソン・ウアステコの音楽は「トリオ・ウアステコ(Trío Huasteco)」によって演奏されます。
トリオ・ウアステコは伝統的なアンサンブルで1人がキンタ・ウアパンゲーラ(Quinta Huapanguera)(通常のギターより響きが大きい5弦または8弦のギター)を演奏し、もう1人がハラナ・ウアステカ(Jarana Huasteca)(5弦のコードフォーン)を奏でます。この2つの楽器がリズムとハーモニーを担い、ヴァイオリンがメロディーをリードします。
まとめ
いかがでしたか?
ウアパンゴはメキシコで古くから演奏されている、カントリーミュージックです。
この音楽はランチェラ(Ranchera)やマリアッチ(Mariachi)などの他のメキシコ音楽よりはまだ知名度は低いかもしれませんが、とても興味深い音楽ジャンルですよ。
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