ポルトガルから南米へと渡った音楽「チャマリータ」について解説してみた!

Chamarrita チャマリータ(Chamarrita)
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こんにちは、Ponmigo(ポンミーゴ)です。

このブログでは、ラテン音楽とラテンダンスについて紹介しています。

 

「チャマリータ」はどんな音楽ジャンルで、どこの国なの?

ヨーロッパから南米へと渡ってきた音楽に興味がある!

今回は、チャマリータに関する質問にお答えします。

 

この記事を読むことで、チャマリータはどこの国の、どのような音楽なのかということを理解することができます。

チャマリータを知っている日本人となれば、南米の人々との音楽的な会話も弾むことでしょう。

チャマリータはどんな音楽ジャンル?

チャマリータには2つの音楽が存在する!?

チャマリータ(Chamarrita)は一言では表しにくい音楽です。

なぜかというと、一部の人々がチャマリータという同名の音楽が2つが存在すると考えているからです。

 

それらはポルトガル発祥の音楽である「チャマリータ」アルゼンチン北部、ウルグアイとブラジル南部の音楽である「チャマリータ」です。

 

ですが、ふたつの異なる音楽に見えるこの音楽は、実は関連性があります。

そのため、全く異なる音楽というと、間違いとなりますので、ご注意ください。

 

では、それぞれの音楽と、関連性についてみていきましょう。

 

ポルトガル

チャマリータは、ポルトガルのアゾレス諸島(Islas Azores)を起源とする音楽スタイルとダンスで、17世紀末からの存在を証明する記録があることが分かっているそうです。

それ以来、この島の原住民によって歌と踊りの練習が行われ、現在も披露されています。

 

そのため、この音楽の起源はポルトガルということになります。



アルゼンチン・ウルグアイ・ブラジル

一方で、アルゼンチン、ウルグアイそしてブラジルで「チャマリータ」と呼ばれているものは、17世紀末にポルトガル王家がブラジルのリオ・グランデ・ド・スル(State of Rio Grande do Sul)州の海岸にあった初期の村に移民を住まわせたときに、ブラジルに伝わったものです。

その後、この音楽はアルゼンチン沿岸やウルグアイにも伝わりました。

 

また、南米のチャマリータには、アフリカ系の音楽ワルツポルカ(Polca)マズルカ(Mazurca)チョティス(Chotis)ミロンガ(Milonga)などといった音楽の影響も見られます。

マズルカ(Mazurca)チョティス(Chotis)ミロンガ(Milonga)については後日別記事で紹介します。

 

現在、この音楽は、アルゼンチン、ウルグアイやブラジル南部で特に人気のある民謡スタイルとなっています。

 

ポルトガルのチャマリータと南米のチャマリータの関係性とは?

ここまで読んでくださった皆さんはもうお分かりだと思いますが、ポルトガルのチャマリータと南米のチャマリータの元は同じです。

どちらもポルトガルから発展して出来た音楽です。

 

ですが、ブラジルをはじめとする南米に渡ったものは、その土地の他の音楽ジャンルの影響も受けていると言えますね。

 

実際に、現在のポルトガルのチャマリータとアルゼンチンやウルグアイ、ブラジルのチャマリータは異なっていますが、南米のものがポルトガルのものから派生したことを証明する共通点が、振付と詩のテーマの両方に見いだされたそうです。

 

踊り方に決まりはない!

チャマリータはカップルが一緒に、緩やかですが生き生きとした動きで踊るダンスです。

 

二進法のリズムを持つこの踊りは、チャマメ(chamamé)ポルカのように決まった振り付けがなく、カップルの各メンバーが緩やかに、あるいは輪を形成しながら、異なるステップで踊ります。

チャマメ(chamamé)はアルゼンチンの音楽です。この音楽ジャンルについては後日詳しく記事を書きますね!

 

ダンス動画を紹介!

この音楽は決まった振り付けがないため、「じゃあ、どうやって踊ったらいいの?」と思われるかもしれませんね。

そんな方のために、ダンス動画を貼っておきますので、参考にして見てくださいね。

 

 

チャマリータの演奏で使われる楽器は昔と今で異なっている!

次に演奏で使われる楽器についてみていきましょう。

 

この音楽はゆっくりですが、楽しげなリズムが特徴的です。

また、演奏には以前と現在では異なる楽器が使われています。

 

以前、演奏に使われていた楽器

以前演奏に使われていた楽器にはこれらが挙げられます。

 

  • シタラ – 小型の弦楽器
  • ビウエラ – ギターのような弦楽器
  • ラベル(Rabel)- ギターのような弦楽器
  • モノコード – 1本の弦を張った、楽器で、琴の仲間
  • スピネット – 小型のチェンバロ
  • ベース
  • ハープ
  • フルート

南米や、一部の地域でしか知られていない楽器だからだと思うけど、楽器の名前を言われてもピンとこないものもあるなぁ〜。

 

今、演奏に使われている楽器

一方、現在、この音楽の演奏では、以下のような楽器が使われるようになっています。

  • アコーディオン
  • ハープ
  • ギター
  • ピアノ



チャマリータの日とは?

興味深いことに、チャマリータには「チャマリータの日」と呼ばれている日付が存在します。

それは10月29日で、この日にはフェスティバルや、イベント、お祝い事などが行われます。

 

音楽家の誕生日をもとに付けられた記念日?

「チャマリータの日」が10月29日になった理由は何なのでしょうか?

 

これは、1920年10月29日生まれアルゼンチンの音楽家である、アーティスト名リナレス・カルドソ(Linares Cardozo)の誕生日を記念してできたものです。

というのも彼は、彼の音楽家としての生涯で、チャマリータの存在を広めることに貢献したからだと言えます。

 

ちなみに、彼の本名はルベン・マヌエル・マルティネス・ソリス(Rubén Manuel Martínez Solís)と言います。

 

まとめ

チャマリータはポルトガルを起源とする音楽ジャンルです。

これはブラジルに渡り、アルゼンチンやウルグアイでも渡りました。

 

また、この音楽はゆっくりですが、楽しげなリズムが特徴的です。

 

以上、今回はチャマリータについて紹介しました。

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