こんにちは、Ponmigo(ポンミーゴ)です。
このブログでは、ラテン音楽とラテンダンスについて紹介しています。
プエルトリコの「ボンバ」って何?
ボンバはどんなリズムの音楽なの?
ドラムが中心の音楽ジャンルについて知りたい!
今回は、以上のような、プエルトリコのボンバのリズムに関する質問にお答えします。
この記事を読むことで、ボンバのスタイルにはどのようなものがあるのか丸わかりですし、ビートだけでもとても楽しめる音楽を知ることができます!
ボンバについて紹介!
まず、ボンバのスタイルについて言及する前に、ボンバについて紹介しますね。
ボンバ(Bomba)とはアフリカが起源の、プエルトリコの音楽ジャンルです。
ボンバは、16世紀にアフリカから拉致され、プエルトリコをはじめとするアメリカ大陸に連れてこられた黒人奴隷の人々によって伝わったといえます。
また、ボンバのエネルギッシュな踊りは見ていてとても楽しくなること間違いないでしょう。
同じくボンバという名前の音楽で、エクアドル発祥のものがありますが、これらは別ジャンルですので、混同しないように注意してくださいね。
では、ボンバのスタイルについて順番に紹介していきます。
ボンバには4つのメインスタイルがある!
ボンバのスタイルはいくつかあり、それぞれ独自のダンススタイルとリズムをもっています。
これらのボンバのスタイルは、Sones de Bomba(ソネス・デ・ボンバ)やSeises de Bomba(セイセス・デ・ボンバ)などと呼ばれています。
ボンバのリズムの正確な数は、分類の仕方などによって異なりますが、メインのスタイルは以下の4つのようです。
- シカ(Sicá)
- ユバ(Yubá)
- クエンベ(Cuembé)
- オランデ(Holandé)
メインのスタイルの他にも、
- セイス・コリード(Seis Corrido)
- コルベ(Corvé)
- グエンベ(Guembé)
- レロ(Lero)
- ベレン(Belén)
- クニャ(Cunyá)
などがあります。
では、これらのボンバのスタイルを地域別に紹介しますね!
北部
サントゥルセ(Santurce)やロイサ(Loíza)を中心とする北部のボンバの伝統には
- シカ(Sicá)
- ユバ(Yubá)
- クエンベ(Cuembé)
- オランデ(Holánde)
- セイス・コリード(Seis Corrido)
- コルベ(Corvé)
などがあります。
では、ボンバのメインスタイルでもある4つから紹介しますね。
ちなみに、北部の伝統では、男性が歌い、ボンバ奏者は太鼓の前に座って楽器を演奏します。
シカ(Sicá)
- サントゥルセ地方で発達しているスタイル
- サントゥルセ、カタニョ(Cataño)やマヤグエス(Mayagüez)で人気のスタイル
- 1950年代から1960年代にかけて売り出された最も有名なボンバのリズム
- シカにはひとつの基本ステップのみしかないので、習得が簡単
- シカの派生形のスタイルとして、ベレン(Belén)やクニャ(Cunyá)などが挙げられる
ユバ(Yubá)
- サントゥルセ、カタニョやマヤグエスで人気のスタイル
- 6/8拍子のリズムで演奏される
- 感情、悲しみ、勇気を表すゆっくりとしたリズム
- 主に高齢者のために演奏されるボンバスタイル
- ユバの派生形としてレロ(Leró)がある(記事の後半で紹介)
- 2つの基本ステップ、「ユバ・センシージョ(Yubá Sensillo)」と「ユバ・ドブレ(Yubá Doble)」がある
クエンベ(Cuembé)
- サントゥルセ、カタニョやマヤグエスで人気のスタイル
- シカに似たリズムだが、もう一拍、拍子が追加されている
- 官能的なリズム
- 主にカップルで踊られる
- クエンベの派生形にグエンベ(Guembé)がある(記事の後半で紹介)
- クエンベには2つの基本ステップ、「スンゲオ(Sungueo)」と「マルチャ(Marcha)」がある
オランデ(Holandé)
- マヤグエスの地方音楽
- カタニョやポンセ(Ponce)でも人気
- プレナ(Plena)というプエルトリコの別ジャンルに似ている
「歌われる新聞」と呼ばれているプエルトリコ音楽「プレナ」について解説してみた!プレナはプエルトリコを代表する音楽ジャンルで、「歌われる新聞」と呼ばれています。この別名は、プレナの歌詞が重要な時事問題やニュースなどについて歌われていることから付けられました。これらをユーモア、風刺、嘲笑などといったトーンで歌うプレナは他の音楽ジャンルとは違った興味深さがありますね。 - リズムもステップも速い
- 2つの基本ステップがある
セイス・コリード(Seis Corrido)
- ロイサ(Loíza)地域のみで演奏される
- ロイサで一番知られているボンバのスタイル
- リズムや動きが速く、力強い
- 以前はルレ(Rulé)という名前で呼ばれていた
- 以前は現在ほどは速いリズムではなかった
- 1つの基本ステップがある
テンポが速いからか、なんかサンバみたいだなぁ・・・。
コルベ(Corvé)
- ロイサ地域のみで演奏される
- ユバやレロのように6/8拍子で速いリズム
- 戦争を表しているリズム
南部
南部のボンバといえば、以下のスタイルが挙げられます。
- グエンベ(Guembé)
- レロ(Leró)
- ベレン(Belén)
- クニャ(Cunyá)
この南部の伝統では、ボンバのソロとコーラスを交互に歌うのは女性が担当します。
ちなみに、南部地域というのはポンセ(Ponce)、グアヤマ(Guayama)、サンタ・イザベル(Santa Isabel)やフアナ・ディアス(Juana Diaz)などです。
グエンベ(Guembé)
- 基本的にはクエンベと同じ
- クエンベより若干スローで演奏される
レロ(Leró)
- ユバに似ているが、もう一拍、拍子が追加されている
- このスタイルの名前はフランス語で「バラ」という意味を持つ
ベレン(Belén)
- メランコリックなテーマのときに使われる
- スローなリズム
クニャ(Cunyá)
- 低いドラムのビートが優勢なリズム
まとめ
今回はボンバのスタイルについて紹介しました。
ボンバのメインスタイルは4つあり、それらは全て北部のボンバスタイルだということがわかりましたね。
ボンバのスタイル、というよりはリズムという感じですが・・・、これは、スタイルごとにテンポが変わったり、音の強弱などが若干違ったりするため、とても興味深いですよね。
個人的には、このボンバのリズムが最高の作業用BGMに思えて仕方ありません。
というのも、実際に作業が捗りますし、歌詞がないので、作業の邪魔にもならないという、最高の状態です^^
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