チチャ音楽とは?「ペルーの民衆音楽」について丁寧に解説!

クンビア(Cumbia)

こんにちは、Ponmigo(ポンミーゴ)です。

今回はチチャ(Chicha)というペルーで発祥した音楽ジャンルについて解説していきます。

 

チチャの発祥地と語源

まずはじめに、チチャの発祥地と語源について順番に紹介していきますね!

 

発祥地

チチャ音楽は、大量移住やスラム化など社会の根本的な変化が起こった1960年代、ペルーの首都である、リマを中心とした沿岸部の都市への移動現象の現れとして出現した音楽ジャンルです。

なので、チチャはペルー発祥の音楽ということになります。

 

さらに、1980年代にアルゼンチンに移住したペルーのチチャグループにより、この音楽がよりポピュラーなものになりました。

 

語源

また、「チチャ」という名前の語源はインカ(ペルー・ボリビア・エクアドル)の祖先の儀式用飲料である、とうもろこしからできたお酒、「チチャ」からつけられたものです。

お酒の名前と音楽ジャンルの名前が一緒なんてややこしいなぁ・・・。

 

他の音楽ジャンルとの関係性

このペルー発祥の音楽は様々なラテン音楽・ダンスジャンルから影響をもたらされたり、影響を与えたりしています。

では、どのような音楽が関連しているのでしょうか?



チチャに影響をもたらした音楽ジャンル

この音楽はさまざまな文化と音楽の融合によりできたものなので、いくつかの音楽ジャンルが関係していると言えます。

そのなかでも特に、ペルーのワイニョ(Huayño)、コロンビアのクンビア(Cumbia)サイケデリック・ロック(Rock Psicodélico)、そして一部のキューバの音楽の影響を受けていると言えます。

 

ちなみに、通常、チチャはクンビアの種類のひとつとして考えられることが多いので、クンビアはチチャの親ジャンルのような感じですね。

個人的に少し厄介だと思うことは、チチャはペルーのクンビアと同じものだとみなされていることが多く、まるで「ペルーのクンビアの別名」かのように扱われていることです。実際に、メキシコではチチャの音楽はすべて「ペルーのクンビア」と呼ばれています。

 

ですが、厳密にいうと、チチャとペルーのクンビアは別物です。なので、「チチャ=ペルーのクンビア」ではないので、注意が必要です。

チチャの衣装

音楽だけではなく、チチャの衣装も他の音楽ジャンルからの影響があります。

基本的にチチャを演奏する人たちの衣装はカラフルで、このような衣装はロックやクンビアのアーティストたちからの衣装の影響を受けています。

 

これはあくまでも著者の個人的な感想ですが、チチャの衣装はペルーの衣装というよりはエクアドルの衣装のような雰囲気がある気がします。

 

チチャから影響を受けた音楽ジャンル

一方で、チチャから影響を受けた音楽ジャンルもあります。

 

この記事で紹介した、アルゼンチンのクンビア、通称「クンビア・ビジェラ(Cumbia Villera)」はチチャとクンビアが融合し、さらにメキシコのクンビア・ソニデラ(Cumbia Sonidera)や一部のコロンビアのクンビアが融合したものです。

 

チチャ自体がクンビアから影響を受けた音楽なのにも関わらず、他のクンビアのスタイルに影響を与えているのは、とても不思議な気がしますが、興味深いですよね!

 

チチャのスタイル紹介

いろいろな音楽ジャンルからの影響を受けているチチャですが、このチチャには、他のラテンダンス・音楽と同様に、いくつかのスタイルがあります。

 

これらの種類は地域によって異なるものや、他の音楽と融合しているものなどがあります。具体的には以下の種類が挙げられます。

  • チチャ・ノルテーニャ(Chicha Norteña)(北部のチチャ)
  • チチャ・スレーニャ(Chicha Sureña)(南部のチチャ)
  • チチャ・アマゾニカ(Chicha Amazónica)(アマゾンのチチャ)
  • チチャ・アンディーナ(Chicha Andina)(アンデスのチチャ)
  • チチャ・サンフアネラ(Chicha Sanjuanera)

などです。

 

リストの最後の「チチャ・サンフアネラ」は名前から、「チチャ音楽」とエクアドルの「サンファニート音楽」の融合だと考えられますね!



チチャの曲の雰囲気と歌詞の内容

チチャの歌詞、リズムやスタイルは様々な感情を表しています。

そのような歌詞や曲の雰囲気に昔の労働者は共感していたようです。そのため、チチャはペルーで「民衆の音楽」とも言われています。

 

では、チチャの歌詞は具体的にはどのようなものなのでしょうか?

チチャの歌詞は同じくペルー音楽である、「ワイニョ」から受け継いだ強い情緒的な内容が特徴的です。

チチャの歌詞では苦情や日常を歌っています。それは、物語を語った人々の間で起こりうる、感情が引き裂かれるかのような様子、人々の悲しみや深い感情を表しています。

また、これらの歌で触れられている具体的な内容としては、「愛」「失恋」「悲しみを和らげるためのアルコール」「階級闘争」「首都に適応する過程での移民の波乱」などがあります。

 

チチャの音楽は明るいものが多いですが、歌詞は必ずしも明るいとは言えないので、音楽の明るさで、ネガティブな出来事や感情を乗り越えようとしているのかもしれませんね。

 

まとめ

いかがでしたか。

チチャはペルー発祥の音楽で、クンビアととても深い関係にある音楽ジャンルだということがわかりましたね!

 

チチャの音楽は他のラテン音楽とは違った良さがあるので、この音楽により興味を持っていただけたら幸いです^^

 

以上、今回はチチャ音楽の紹介をさせていただきました。

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