こんにちは、Ponmigo(ポンミーゴ)です。
今回はコロンビアとエクアドルの代表的な音楽である、パシージョ(Pasillo)について解説していきたいと思います。
パシージョとは?
パシージョはコロンビア発祥の音楽ジャンルの一種であり、また民族舞踊でもあります。パシージョは、19世紀前半のコロンビア・アンデスの独立時代に、オーストリアのワルツをアレンジして生まれたものです。
ちなみに、この音楽ジャンルはコロンビアやエクアドルではパシージョ(Pasillo)と呼ばれ、ベネズエラではワルツ(Vals)という名称が残っています。
パシージョは19世紀後半にコロンビアからエクアドルへ、またパナマやベネズエラにも伝わりました。
発祥地はコロンビアですが、今ではパシージョは、エクアドルの代表的かつシンボル的な音楽になっています。
パシージョが有名となっている国は主に、コロンビア、エクアドルとパナマなので、それぞれの国のパシージョについても見ていきましょう!
コロンビアのパシージョについて
コロンビアでは、パシージョはほぼすべての地域で見られるリズムで、それぞれの地域で民俗学的な信憑性が高く、それは独自の組織論について反映されています。
先ほど、パシージョはコロンビア・アンデスの独立時代に生まれたと言いましたが、パシージョはアンデス地方だけでなく、サン・アンドレス(San Andrés)やチョコ(Chocó)、モンポス(Mompox)などといったアンデス地方以外のコロンビアの地域にも存在します。
コロンビアのアグアダス(Aguadas)という都市では、1990年からコロンビア・パシージョの全国フェスティバルが開催されており、2005年8月12日から法律983条により、文化遺産とされています。
文化遺産となっているってことはコロンビアの歴史のなかでも重要な音楽ジャンルってことだね!
エクアドルのパシージョについて
エクアドルのパシージョはコロンビアのものとは少し異なります。
エクアドルのパシージョは、調性が短調で動きが遅いことが特徴であるといえます。また、ペルーでは北部を中心にエクアドルのパシージョが比較的ポピュラーであるといえます。
ちなみに、エクアドルでは、パシージョは国民的音楽ジャンルだと考えられています。
20世紀初頭以降のエクアドルのパシージョはサロンなどで演奏される祝祭的なジャンルではなくなり、詩を朗読し、喪失感や憧れを反映することが多くなりました。
その歌詞では女性の美しさを語り、あるいは男性の価値や愛する者への郷愁を表現する歌になりました。
また、パシージョは地域や都市にちなんで作曲されることが多く、「グアヤキル・デ・ミス・アモーレス(Guayaquil de mis amores)」や「アルマ・ロハーナ(Alma Lojana)」などのように、それ自体が讃美歌となることもあります。
また、毎年10 月1日は「エクアドルパシージョの日」とされています!
パナマのパシージョについて
パナマのパシージョはコロンビアのものともエクアドルのものとも異なります。
パナマのパシージョは、ポピュラーダンスまたは社交ダンスとされています。
これはとある音楽家、ナルシソ・ガライ(Narciso Garay)の著書『パナマの伝統とカンターレ(Tradiciones y Cantares de Panamá)』の中で、パシージョがパナマ音楽のアイデンティティと関連して異質であることに言及し、20世紀初頭の文化人音楽家の間で人気があったことを強調している考察から推測することができます。
またパナマのパシージョでは、通常3種類の楽器、バイオリン、ギター、マラカスで演奏されます。
このように、3カ国の国ではそれぞれ違った特徴があります。
発祥地はコロンビアですが、これだけ色々な国でそれぞれの独自のスタイルが生まれたのはとても興味深いですよね!
パシージョで使われる楽器
パシージョには、アンデス音楽の「基本」である3つの楽器が使われます。それはバンドラ(Bandola)、ティプル(Tiple)とギターです。そして時にはバイオリンを加えて演奏されたりもします。
まとめ
パシージョはエクアドルとコロンビアの代表的な音楽ジャンルだといえます。もちろん、パナマでも有名ですが、パナマの代表的な音楽だとは言い難いですね。
また、この音楽はパッサカリア(Pasacalle)と同様にヨーロッパ影響を受けた音楽だといえます。
コメント
エクアドルだとValsとPasilloって別の音楽みたいですね。
Valsというと紹介する動画見たいな音楽のことです。
まあ、Vals Peruanoと似ている感じの音楽です。
https://www.youtube.com/watch?v=1XsDFDm5HfE
ちなみにエクアドルでは、Vals Peruanoもある程度
歌われます。
パシージョはオーストリアのワルツをアレンジしてできたという経緯があるため、どうやらエクアドルでは、「ワルツはもとの音楽、そしてパシージョはそこからは作られた音楽」というような認識のようですね。
ですが、これらが別の音楽だと捉えられているかどうかは分かりません・・・。